演題抄録

一般演題 (示説)

開催概要
開催回
第54回・2016年・横浜
 

外来化学療法における医看薬連携に向けた取り組み 第2報~『便利手帳』の作成~

演題番号 : P82-9

[筆頭演者]
一林 三保子:1 
[共同演者]
植村 大歌:2、中山 裕行:3

1:大和高田市立病院・外来診療科、2:大和高田市立病院・薬剤部、3:大和高田市立病院・外科

 

【背景】
外来がん化学療法を安全に継続するためには、保険調剤薬局(以下、院外薬剤師)との連携が重要とされている。A病院では、院外薬剤師と連携を図る目的で平成26年7月より「医看薬連携がん薬物療法研修会(以下、研修会)」を継続して開催している。
今回、チーム医療の充実を図るためには、治療内容を含めた情報共有ツールが必要と考え『便利手帳』を作成したので報告する。
【A病院の現状】
外来化学療法室で治療を受ける患者に対する薬剤師の直接介入は、多くが初回のみであり、治療期間中は、外来化学療法室看護師が服薬確認や有害事象対策などの指導を行っている。
内服抗がん剤単独治療では、初回に薬剤指導が行われているが全例ではない。また、外来看護師による介入はほとんど行えていない。
【方法】
研修会に参加した院外薬剤師とA病院職員(医師、看護師、薬剤師、その他の医療職)を対象に無記名によるアンケートを実施。
医師・看護師・薬剤師の視点で、それぞれの職種が必要と考える項目や内容、使用方法についてなど、患者・医療者にとって便利で役立つ内容を検討した。
【結果・考察】
患者、医師、看護師、薬剤師それぞれが必要とする情報を集約できる『便利手帳』を作成した。『便利手帳』は、患者が治療期間中に副作用をチェックして用いるだけではなく、化学療法レジメンなど病院で行われている治療や指導内容を医療者も記載し、患者の体調だけでなく病院での治療が見えるツールであることから、患者・医療者間での情報の共有が期待できると考えた。しかし、院外薬剤師は、服薬指導をする上で様々な情報を必要としているが「副作用に対するアドバイスは薬局ではできない」等の意見もあり、業務上の問題も含め、実際活用するに当たっては、不安が大きいことが推察された。
『便利手帳』は、患者のアドヒアランスを高めるだけでなく、ケアの充実や患者のサポート体制の強化となり、患者の安心に繋がると考える。院外薬剤師もチームの一員であることを認識できるよう、今後も研修会を通じて働きかけると共に、患者・医療者にとって役立つ『便利手帳』となるよう、外来化学療法室で治療を受ける患者から導入し、効果的に活用できるよう導入後の評価も行っていく必要があると考えている。
学会では、『便利手帳』使用状況も含めた報告を行う予定である。

キーワード

臓器別:その他

手法別:チーム医療

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