演題抄録

一般演題 (示説)

開催概要
開催回
第54回・2016年・横浜
 

外来でがん化学療法を受ける患者への管理栄養士の介入

演題番号 : P82-4

[筆頭演者]
内田 理恵:1 
[共同演者]
朝日 恵美:2

1:社会福祉法人恩賜財団済生会支部静岡県済生会静岡済生会総合病院・栄養管理科、2:社会福祉法人恩賜財団済生会支部静岡県済生会静岡済生会総合病院・看護部外来

 

【背景】2014年6月から外来でがん化学療法を受ける患者に対し管理栄養士の介入を開始した。アロマターゼ阻害剤(以下、AI剤)開始時、抗EGFR阻害薬使用時、ビスホスネート製剤使用時に介入する体制を整えている。その他食に関する有害事象出現時に、化学療法室からの依頼で対応を行っている。
【目的】活動を振り返り外来患者への支援体制を考える。【方法】期間:2014年6月~2015年12月,対象:当院の外来化学療法室でがん化学療法を受けている患者,方法:1)指導の内容と評価を行う。評価項目は,治療開始前,指導1ヶ月後,3ヶ月後の血清アルブミン値(以下、Alb)を電子カルテから抽出し比較,2)患者満足度調査の実施。調査用紙は、筆者らが作成した選択式質問用紙を用いた。質問は①希望内容との一致②活用度③面談時間の適正とした。調査用紙は無記名とし調査に協力しなくても不利益は生じないことを文書で明記、調査用紙の提出を以て同意を得たとした。
【結果】1)調査期間中の外来化学療法件数5312件中、栄養介入件数は68件(全化学療法件数の1.3%)で、面談時間の平均は12.7±3.21分であった。支援はAI開始時40件(58.8%)、抗EGFR阻害薬使用時9件(13.8%)、ビスホスネート製剤使用時7件(10.3%)、「食欲不振」5件(7.4%)、「味覚障害」4件(5.9%)、「貧血」3件(4.4%)であった。支援前のAlbは4.06±0.4g/dl、1ヶ月後は4.11±0.42g/dl、3ヶ月後は4.0±0.56であった。2)調査用紙回収率・有効回答率75.0%で、平均年齢66.31±9.28歳であった。希望内容との一致については88%が「とてもそうである」「まあまあそうである」と回答した。活用度については90.1%が「とてもできる」「まあまあできる」と回答した。面談時間は88.2%が「適正であった」と回答した。
【考察】AI開始時や抗EGFR阻害薬使用時の支援が多かったのは支援体制が整っていたことが要因と考える。今後、催吐リスクの高い薬剤や高頻度に口内炎を発症する薬剤開始前等に介入するシステムを構築することで、有害事象に対する予防的な介入に繋がる可能性がある。今回Albの評価を行ったが介入前後で変化は見られなかった。今後は指導内容に応じた評価項目を設定することが課題として挙げられる。しかし患者の満足度は高く支援は有効であったと考える。
【結論】当院で実施している管理栄養士の介入に対する患者満足度は高い。がん患者への適切な栄養介入を継続して行うためには、支援体制をさらに充実させる必要がある。

キーワード

臓器別:その他

手法別:チーム医療

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