演題抄録

一般演題 (示説)

開催概要
開催回
第54回・2016年・横浜
 

進行再発胃癌に対するramucirumabの使用経験

演題番号 : P8-2

[筆頭演者]
中村 将人:1 
[共同演者]
中村 久美:1、鬼窪 利英:1、亀山 亨:2、田内 克典:1,2

1:社会医療法人財団慈泉会相澤病院・がん集学治療センター、2:社会医療法人財団慈泉会相澤病院・外科

 

はじめに:ramucirumab(RAM)は血管内皮増殖因子受容体2に対する抗体製剤であり、RAINBOW試験、REGARD試験において進行再発胃癌に対する治療効果が示された。本邦でも進行再発胃癌に対して使用可能となったため当院での使用経験につき報告する。
方法:当院にて進行再発胃癌に対してRAMを使用した患者につき有害事象、効果、投与終了理由を調べた。
結果:当院において5例の進行再発胃癌症例がRAMの投与を受けた。年齢中央値は71歳(53-81歳)、男女比 4:1、全例がPS1以下であり、転移部位は肝が1例、腹膜が4例であった。4例は2次治療としての投与でありpaclitaxel (PTX)との併用であり1例は4次治療であり単剤での投与であった。2次治療としての4例は全例治療を終了しており治療成功期間中央値は6.6ヶ月であった。3例が腫瘍進行による中止であり1例が消化管穿孔による中止であった。奏効率は25%。RAM開始からの観察期間中央値8.0ヶ月の現在、全例生存中である。4次治療として単剤で投与している症例は現在6ヶ月使用を継続しているがSDを維持できている。Grade3以上の有害事象は高血圧3例、消化管穿孔1例、白血球減少1例、好中球減少2例であった。穿孔を起こした症例につき概説する。65歳男性。食事つかえ感を主訴に精査の結果胃癌と診断。開腹術をおこなうも腹膜転移陽性にて非切除となった。1次治療としてS-1+CDDPを開始したが腫瘍増大による消化管閉塞にて経口摂取困難となり2次治療としてRAM+PTXを開始した。初回投与後数日で経口摂取が可能となりPSの改善がみられた。有害事象は認めなかった。2コース目day8投与後、4コース目day1投与後にそれぞれ腸閉塞にて保存的加療。5コース目day1投与後に突然の腹痛を認め受診。腹部骨盤造影CTにて消化管穿孔と診断し緊急手術をおこなった。空腸に穿孔部位を認め縫合閉鎖、ドレナージ術をおこなった。その後はPTX単剤での治療を継続しRAM+PTX開始から8ヶ月を経過する現在無増悪生存中である。
結語:進行再発胃癌に対するRAMの治療効果は2次治療におけるPTXとの併用、4次治療における単剤使用ともに良好であったが、特徴的な高血圧、消化管穿孔については事前の患者指導、症状発生時の迅速な診断、治療が重要である。

キーワード

臓器別:胃・十二指腸

手法別:化学療法

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