演題抄録

一般演題 (示説)

開催概要
開催回
第54回・2016年・横浜
 

胆道癌GEM+CDDP療法における制吐療法の評価

演題番号 : P76-5

[筆頭演者]
村上 通康:1 
[共同演者]
橋本 浩季:1、山口 恭平:1、塩坂 育子:1、山口 育子:2、白石 猛:3、横田 智行:4、仙波 昌三:1

1:日本赤十字社松山赤十字病院・薬剤部、2:日本赤十字社松山赤十字病院・がん診療推進室、3:日本赤十字社松山赤十字病院・臨床腫瘍科、4:日本赤十字社松山赤十字病院・肝胆膵内科

 

【背景】
ASCOガイドライン2011、MASCC/ESMOガイドライン2011、 NCCNガイドライン2013では、シスプラチンの催吐作用は、用量に関係なく高度リスクに分類されている。胆道癌の標準治療であるGEM+CDDP療法(CDDP25mg/㎡)もこれに従えば高度リスクとなるが、日本癌治療学会制吐薬適正使用ガイドライン2015年10月(第2版)のリスク分類からみた臓器がん別のレジメン一覧では、臨床試験の報告から中等度リスクに分類されている。しかし、高度リスク対応と中等度リスク対応の制吐療法の効果を直接比較した報告はない。そこで今回、当院の胆道癌GEM+CDDP療法において、高度リスク対応から中等度リスク対応へ制吐療法を変更した前後の制吐効果について比較検証した。
【方法】
当院の胆道癌GEM+CDDP療法において、2011年8月から2013年11月までの高度リスク対応の3剤併用療法(グラニセトロン+デキサメタゾン+アプレピタント)と2013年12月から2016年2月までの中等度リスク対応の2剤併用療法(パロノセトロン+デキサメタゾン)における悪心・嘔吐の発現状況を比較した。調査は悪心・嘔吐のグレード評価(CTCAEv4.0)ができるように、MAT(MASCC Antiemesis Tool)を改変したツールMRATを使用した。
【結果】
対象患者は高度リスク対応群32例(男性16例、女性16例、平均年齢65.6歳)、中等度リスク対応群20例(男性12例、女性8例、平均年齢64.3歳)で、悪心・嘔吐の発現率は各々急性嘔吐3.1%vs0%、急性悪心9.4%vs10%、遅発性嘔吐3.1%vs0%、遅性悪心12.5%vs25%(P=0.28)、遅発性悪心G2以上6.3%vs10%(P=0.63)であった。
【考察】
胆道癌GEM+CDDP療法における制吐療法は中等度リスク対応で充分であることが示唆された。また、中等度リスク対応にすることで、ステロイドを減量でき、さらにパロノセトロンを使用することによって、2日目以降のステロイドを省略することも可能であり、ステロイドによる有害事象(高血糖、吃逆など)を回避できる利点もある。

キーワード

臓器別:胆嚢・胆道

手法別:支持療法

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