演題抄録

一般演題 (示説)

開催概要
開催回
第54回・2016年・横浜
 

XELOX療法の副作用マネジメント介入による治療完遂率に関する多施設共同看護研究

演題番号 : P75-8

[筆頭演者]
木下 千恵美:1 
[共同演者]
田﨑 亜希子:2、堀江 友紀:3、高山 さなえ:4、高野 智代美:5、東出 千鶴:5、松林 紀子:6、奥野 あす香:7、河野 真弓:8

1:彦根市立病院、2:滋賀医科大学医学部付属病院、3:日本赤十字社大津赤十字病院、4:日本赤十字社長浜赤十字病院、5:滋賀県立成人病センター、6:公立甲賀病院、7:大津市民病院、8:市立長浜病院

 

【目的】XELOX療法施行患者に対し、副作用マネジメント対策として看護介入を行うことで治療完遂率、副作用発現状況、実施可能性について検討する。
【対象】H24年12月~H27年5月までに大腸がんStageⅢ術後補助化学療法としてXELOX療法を開始した患者50例(最終投与はH27年11月)
【方法】大腸がんStageⅢ術後補助化学療法としてXELOX療法8コースを予定している患者に対し、初回治療開始までに共通のパンフレットを使用して副作用について教育を行いその所要時間を測定する。その後外来受診ごとに、化学療法開始前に副作用チェックシートをもとに副作用マネジメント・セルフケア支援を行う。CRF(記録用紙)を記入し、治療完遂率と副作用発現状況について解析を行う。
【倫理的配慮】各所属施設の倫理審査委員会の承認を得た。対象者には研究の趣旨を文書で説明し同意を得た。
【結果】プライマリーエンドポイントの治療完遂率については、海外第Ⅲ相無作為化臨床試験(NO16968)の69%に対し、本研究では80%であったが有意差は得られなかった。治療の中止理由は副作用によるものが1例(2%)であり、その症状は下痢であった。実際に発現した副作用(全Grade)で最も多かったのは末梢神経障害であり47例(94%)、次に倦怠感が41例(82%)、手足症候群が37例(74%)であったが、いずれも治療中止には至らなかった。副作用以外の中止理由が9例(18%)であり、その内容は患者希望によるものが4例(8%)、原疾患の増悪が3例(6%)、その他2例(4%)であった。副作用マネジメント介入に関しては、初回投与開始の教育に要した時間は中央値30分(15-90分)であった。経過中、最も看護介入を要した副作用は手足症候群であり47例(96%)に保湿剤塗布に関する介入を行った。
【考察】XELOX療法8コース治療完遂に関しては、副作用による中止は下痢の1例のみであった。その他の症状はセルフケア支援により認容できる範囲であり、毎回の看護介入と指導の追加により治療継続は可能であると考えられる。患者希望による中止の4例は治療スケジュールの変更や経済面・社会背景によるものが要因であり、治療継続場面での意思決定支援が今後の課題であると考える。
【結語】XELOX療法8コース治療完遂率はNO16968試験と比較し有意差は認めなかったが、看護師による副作用マネジメント介入により副作用が原因となる治療中止は回避できる。

キーワード

臓器別:大腸・小腸

手法別:がん看護

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