演題抄録

一般演題 (示説)

開催概要
開催回
第54回・2016年・横浜
 

高齢者皮膚障害に対するセルフケアの問題点と解決策

演題番号 : P75-7

[筆頭演者]
髙澤 佳江:1 
[共同演者]
山崎 宏美:1、渡邊 沙枝:1、大澤 浩:2

1:社会福祉法人仁生社江戸川病院・看護部、2:社会福祉法人仁生社江戸川病院・腫瘍血液内科

 

はじめに:高齢化に伴い独居者や老老介護者ががん化学療法を受けるケースが増加している。今回、Cetuximab(Cmab)+ FOLFIRI療法による皮膚障害に対してチーム医療を行ったことで改善が見られ、高齢者でもセルフケア技術を獲得し得た一例を経験した。目的:成功に至った要因を後方的に評価し、今後のセルフケア支援に生かす。症例:72歳、女性。病名:S状結腸癌、多発リンパ節、肝転移。家族構成:夫、長男の3人家族(夫とは不仲、30代の長男は多忙で関与できない)。キーパーソン:姪。現病歴:Y年M月腹腔鏡下S状結腸切除、D2リンパ節郭清を行った。その後入院でCmab+FOLFIRI療法が開始され、2コース目からは外来治療に移行した。皮膚指導:導入時に清潔と保湿の必要性の説明、ミノサイクリン100mg内服を開始した。経過:10コース後から爪囲炎、皮膚乾燥、亀裂などを認め始め、13コース後には踵に疼痛を伴う炎症と潰瘍化が認められCmabを休薬した。同時期に医師、外来看護師から依頼あり皮膚障害対応を開始した。問題点:①手掌、足底の角化、爪の欠損、表皮剥離、亀裂からの浸出液流出、②疼痛によりセルフケア出来ない、③夫が週2回手足を保護するが、絆創膏と粘着性弾性包帯により刺激増強を認めた。対応:①皮膚排泄ケア認定看護師とともに部位に合わせた処置方法を検討し、姪に指導を行った事、②処置方法を簡素化した事、③隔週受診日に皮膚の状況をチェックし、その都度処置方法を変えたこと、④困った時は病院連絡可能にした事。結果:①Cmab+FOLFIR療法が奏効しており、Cmabが休薬可能であったため皮膚障害の悪化が抑えられた。②姪の存在で、指導した処置方法が自宅で継続できた。③処置方法を見ていた夫が同一処置を行ってくれた。④皮膚の改善で自らから処置が行えるように様になった。成功要因:①医療者側は主治医、外来化学療法看護師だけでなくがん化学療法看護認定看護師、皮膚排泄ケア認定看護師が共同して問題に対処したこと、②状態に合わせて処置方法を指導したこと、③処置を簡素化したこと、④定期的に看護師がチェックしたこと、⑤本人が効果を実感できたこと、⑥処置の介助者がいたことにあると考える。結語:高齢者における皮膚のセルフケアは、チーム対応と処置の簡素化、反復指導、介助者の有無がkey pointであると考えられた。

キーワード

臓器別:大腸・小腸

手法別:チーム医療

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