演題抄録

一般演題 (示説)

開催概要
開催回
第54回・2016年・横浜
 

XELOX療法における『副作用マネジメントマニュアル』の有用性の検討

演題番号 : P75-6

[筆頭演者]
安藤 洋介:1 
[共同演者]
伊藤 佳織:1、熊澤 里美:1、伊藤 史織:1、林 高弘:1、松岡 宏:2、太田 秀基:1、前田 耕太郎:2、山田 成樹:1

1:藤田保健衛生大学・病院・薬剤部、2:藤田保健衛生大学・総合消化器外科

 

【背景・目的】大腸癌の治療で用いるXELOX療法では、患者自身のマネジメントが必要な副作用に手足症候群(以下HFS)がある。当院でのこれまでの取り組みとして、医師・薬剤師・看護師によるチームでHFSのマネジメントを行った経験を基に、マネジメントマニュアルを作成した。そこで今回、当院で独自に作成したマネジメントマニュアルを用いて薬剤師が患者指導を行うことでの副作用症状の出現状況を調査し、マネジメントマニュアルの有用性を前向きの観察研究として薬剤師の立場から検討する。
【方法】2013年8月から2015年9月の期間に藤田保健衛生大学病院で大腸癌にてXELOX療法を施行した症例。初回導入時に、マネジメントマニュアルを用いて、HFSに対する軟膏の塗布方法及びカペシタビンの服用を中止すべき症状等の説明を行い、XELOX療法実施期間中は薬剤師が治療毎に訪床し、聴取シートを用いてHFS出現状況及びマネジメントマニュアルの遵守状況について調査した。その結果から、マネジメントマニュアルの有用性を検討した。また、副作用症状とその対処法の理解度についてマネジメントマニュアルの内容を基にアンケート調査を行い、理解度とHFSとの関連性についても評価を行った。アンケートは2、4、8コース目に取得することとした。
【結果】評価可能症例数は43例。年齢の中央値は65歳。HFSの出現症例数はALL Gradeでは19例(44.2%)であったが、Grade3以上は0例、軽度の痛みを伴うGrade2は2例(4.7%)と海外第Ⅲ相試験である16968試験と比較して低い割合を示していた。また、Grade2以上のHFSが出現した患者の理解度は中央値以下であり、ステロイド軟膏の塗布を適切に行えていなかったことが分かった。
【考察】本観察研究結果より、薬剤師が副作用マネジメントマニュアルを用いて患者指導を行い、継続的にフォローすることで、Grade2以上のHFSの症状出現率を低下させることができる可能性が示唆された。重症度の高いHFSの出現には、適切な軟膏の塗布を行うために必要な患者理解度が関連している可能性がある。本研究結果を受けて、XELOX療法を施行する患者に対しては、軟膏を適切に塗布することができているか毎回確認を行い、副作用マネジメントの患者理解を向上させることが重要であると考えられる。

キーワード

臓器別:大腸・小腸

手法別:チーム医療

前へ戻る