演題抄録

一般演題 (示説)

開催概要
開催回
第54回・2016年・横浜
 

アミノ酸シスチン・テアニン投与による抗癌剤誘導性下痢抑制効果のメカニズム解析

演題番号 : P75-3

[筆頭演者]
米田 純也:1 
[共同演者]
岩山 聡:1、中村 太朗:1、鈴木 裕美:1、坂内 慎:1

1:味の素(株)イノベーション研究所・栄養健康基盤研究グループ

 

【背景】 抗がん剤の副作用は抗がん剤治療の完遂率、ひいては治療効果に直結した問題である。副作用が少ない抗がん剤や副作用軽減を目的する支持療法の開発は日々進んでいるが、現時点において抗がん剤の副作用の制御には多くの課題がある。最近、アミノ酸シスチン・テアニンの服用により、TS-1の副作用(下痢等)に対し発生予防効果を示す臨床研究が報告された。しかしながら、その機序については不明な点が多い。
【目的】 抗がん剤誘導性下痢マウスモデルを用いて、アミノ酸シスチン・テアニンの抗がん剤副作用軽減効果、特に下痢抑制効果のメカニズムを解明する。
【実験方法】 BALB/cマウスの腹腔内に5-FU(120mg/kg)を単回投与した抗がん剤誘導性下痢モデルマウスに対して、生理食塩水もしくはシスチン・テアニン(合計280mg/kg)を5-FU投与3日前から実験終了日まで1回/日の頻度で強制経口投与した。体重、摂餌量、下痢症状スコア―は毎日計測した。5-FU投与後、1,3,4,6,8日目に剖検を実施し、小腸および大腸組織を単離、4%パラホルムアルデヒドで固定後、パラフィンブロックを作製した。薄切後、H&E染色、PCNA染色、TUNEL染色を実施し、絨毛長、増殖細胞数、アポトーシス細胞数の計測を行った。
【結果】 抗がん剤誘導性下痢マウスモデルにおいて、アミノ酸シスチン・テアニンは5-FU投与による下痢症状を抑制した。また、小腸絨毛クリプト細胞のアポトーシスを一部抑制するとともに増殖を促進させた。
【結論】 アミノ酸シスチン・テアニンの抗がん剤誘導性下痢抑制効果は、小腸クリプト細胞における5-FU誘導性アポトーシスの一部抑制とその増殖促進によることが示唆された。

キーワード

臓器別:大腸・小腸

手法別:支持療法

前へ戻る