演題抄録

一般演題 (示説)

開催概要
開催回
第54回・2016年・横浜
 

当科における20歳代で発症した乳癌症例の検討

演題番号 : P70-8

[筆頭演者]
里見 蕗乃:1 
[共同演者]
島 宏彰:1、前田 豪樹:1、九冨 五郎:1、竹政 伊知朗:1

1:札幌医科大学・消化器・総合、乳腺・内分泌外科学講座

 

【はじめに】一般的に、若年性乳癌はER陰性症例が多く予後不良といわれている。さらに若年性乳癌の中でも20歳代での発症は乳癌全体の0.5%前後と言われており、非常に少数である。今回われわれは、当科において20歳代で乳癌と診断し手術を施行した症例の臨床病理組織学的因子の検討を行った。【対象】2004年1月~2015年11月までに当科にて手術を施行した原発性乳癌症例1097例中、発症年齢が20歳代の症例は8例(0.7%)であった。いずれの症例も妊娠期あるいは授乳期ではなく、未婚で出産歴なしであった。【結果】発見契機はすべて自己発見(平均腫瘍径2.1㎝)であり、検診発見例はなかった。診断時の平均年齢は26.5歳(23歳~29歳)であり、病期は0が1例、Ⅰが4例、ⅡAが2例、ⅢBが1例であった。術式は乳房温存術が5例、乳房切除術が3例であり、組織型はDCISが1例、乳頭腺管癌が4例、充実腺管癌が1例、硬癌が1例、粘液癌が1例であった。8例全てがER陽性であり、そのうちHER2陽性は1例のみであった。腋窩リンパ節転移陽性は8例中1例に認められた。術後療法として化学療法が3例に施行され、内分泌療法は全例に施行された。病期ⅡAの1例が術後18ヶ月で肝転移を認め、術後70ヶ月で死亡、病期Ⅰの1例が術後40ヶ月で局所再発を認め、残存乳房切除術を施行された。残り6例中5例は現在も無再発生存中(観察期間中央値;126ヶ月)であるが、1例は外来followから外れ、転帰不明である。【考察】今回の検討から、20代の若年性乳癌の予後は、通常の進行度やGradeに応じたものよりも不良である可能性が示唆された。そのため、個々の症例に応じたオーダーメイドな治療計画を考慮する必要があると考えられる。【結語】当科における20 歳代で発症した乳癌症例を検討した。若干の文献的考察を加えて報告する。

キーワード

臓器別:乳腺

手法別:集学的治療

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