演題抄録

一般演題 (示説)

開催概要
開催回
第54回・2016年・横浜
 

カルボプラチン投与における制吐療法の実態調査と評価

演題番号 : P64-7

[筆頭演者]
今井 綾乃:1 
[共同演者]
樋田 勇貴:1、大澤 亜美:1、関根 涼太:1、後藤 宏顕:2、南方 邦彦:2、大澤 浩:2

1:社会福祉法人仁生社江戸川病院・薬剤科、2:社会福祉法人仁生社江戸川病院・腫瘍血液内科

 

【背景】中等度催吐性リスク抗癌薬(MEC)は分類に幅があり、レジメンによっては高度リスク分類(HEC)より遅発性悪心リスクが高いことがある。その代表としてカルボプラチン(CBDCA)があり、発現する悪心・嘔吐(CINV)を防ぐ有効な支持療法が求められる。【目的】CBDCAの適正な制吐対策について検討する。【対象】2012年1月から2016年3月までにCBDCAを初回導入された患者47例(男31例、女16例、年齢中央値69歳(31-85歳)、肺癌38例、原発不明癌6例、その他3例を対象とした。【方法】消化器症状(食欲不振、悪心、嘔吐)の発現状況、制吐剤処方、血清Alb値、食事量をカルテから抽出・評価した。【結果】消化器症状:33例(70.2%)、性別の発現率:男20/31(64.5%)、女13/16(81.3%)。50%以上食事量低下19例(40.4%)、血清Alb値の低下28例(59.6%)、中央値-0.53g/dl(0.1-2.1 g/dl)。消化器症状出現までの中央値4日(2日-6日)、制吐剤の追加投与19例(40.4%)、入院期間の中央値19日(1-45日)であった。【考察】消化器症状の多くは予防投与終了以降に見られ急性症状は予防可能であるが遅発性症状は4日目以降まで遷延し予防できていない。制吐剤は薬価を考慮しアプレピタント、パロノセトロンはどちらか1剤を予防投与に併用する傾向が見られた。遅発性CINV発現率はアプレピタント(3日間)併用13/26例(50%)、パロノセトロン併用4/9例(50%)、グラニセトロン+ステロイド(4日間)7/11(63.6%)でありいずれも遅発性CINV予防には不十分であった。一方で緩和医療の介入で治療前からオランザピンを使用していた患者(2例)、ステロイド定時投与(1例)では悪心もなく食事量100%を保持しており遅発性CINVへの有用性が期待される。初回導入時に経験した副作用は患者心理への影響も大きくそれ以降の症状コントロールを困難にする場合もある。入院では高薬価の制吐剤使用を控える場面も想定されるが、推奨されている薬剤を効果的に併用することで症状コントロールや入院期間の短縮に寄与する可能性があると考えられた。【結語】CBDCAはHECに準じてリスク評価を行う必要があり、制吐剤の組み合わせや予防投与期間の調整を行うことが重要である。

キーワード

臓器別:その他

手法別:支持療法

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