演題抄録

一般演題 (示説)

開催概要
開催回
第54回・2016年・横浜
 

パクリタキセル+カルボプラチン療法終了時の血管痛対策

演題番号 : P64-4

[筆頭演者]
星 育子:1 
[共同演者]
香川 智美:2、田邊 友紀子:1、田川 優介:1、佐野 拓見:1、柳原 美和子:3、藤里 希光加:3、中井 由佳:1

1:社会医療法人生長会ベルランド総合病院・薬剤部、2:社会医療法人生長会阪南市民病院・薬剤部、3:社会医療法人生長会ベルランド総合病院・看護部

 

【背景】外来にて婦人科のパクリタキセル(PTX)+カルボプラチン(CBDCA)療法を受けた患者から、点滴終了時の生理食塩液フラッシュによる血管痛の訴えが多発した。PTX、CBDCAと溶解液間における配合変化はなかったため、ルートキープおよびフラッシュに使用する点滴溶液を生理食塩液から抗癌剤の溶解液である5%ブドウ糖溶液に変更したところ、血管痛の発生を防止することができたので報告する。
【方法】外来にてPTX+CBDCA 療法を受けた患者を対象とし、ルートキープおよびフラッシュを生理食塩液から5%ブドウ糖溶液に変更前(2012年9月~2013年3月)と後(2013年4月~2016年3月)における血管痛の発生の有無を、看護観察記録および薬剤指導記録から後方視的に調査した。
【結果】レジメン変更前に外来にてPTX+CBDCA 療法を施行した患者16名(婦人科14名、呼吸器内科2名)のうち6名において、CBDCA点滴終了時の生理食塩液フラッシュ直後から血管痛の訴えがあり、すべて女性患者であった。その6名に対して、ルートフラッシュを生理食塩液から5%ブドウ糖溶液に変更したところ、血管痛の訴えはなかった。一方、レジメン変更後に外来にてPTX+CBDCA 療法を施行した患者32名(婦人科29名、呼吸器内科3名)においては血管痛の発生は見られなかった。2015年11月のPTX+CBDCA+ベバシズマブ(BV)療法の症例において、BV投与前の生理食塩液フラッシュ時に血管痛が発生した1症例についても、PTX+CBDCA投与後の生理食塩液フラッシュを回避できるよう投与順序を変更したところ血管痛の訴えがなくなった。
【考察】PTX+CBDCA投与と生理食塩液でのルートフラッシュによる血管痛の発生機序を明確にすることはできなかったが、PTX+CBDCA投与後に5%ブドウ糖溶液を投与することによって血管痛の発生を防止できたことから、女性、PTX+CBDCA、生理食塩液に何らかの因果関係があると考えられた。PTX+CBDCA療法におけるルートキープおよびフラッシュに使用する点滴溶液の生理食塩液から5%ブドウ糖溶液への変更は、がん化学療法の副作用対策として有用であった。

キーワード

臓器別:その他

手法別:支持療法

前へ戻る