演題抄録

一般演題 (示説)

開催概要
開催回
第54回・2016年・横浜
 

当院における持続型G-CSF製剤の使用状況と効果、医療費に及ぼす影響

演題番号 : P64-3

[筆頭演者]
高木 明子:1 
[共同演者]
髙本 裕子:1、永沼 智至:1、髙口 千里:1、花見 祐子:1、森本 健幹:1、芳本 尚:1、下野 千草:2、北田 文則:3、長島 裕樹:1

1:医療法人沖縄徳洲会 吹田徳洲会病院・薬剤部、2:医療法人沖縄徳洲会 吹田徳洲会病院・腫瘍内科、3:医療法人沖縄徳洲会 吹田徳洲会病院・婦人科

 

【はじめに】
2014年11月に持続型G-CSF製剤ペグフィルグラスチム(以下P-FGとする)が発売され、がん化学療法による発熱性好中球減少症(以下FNとする)の発症抑制にG-CSF製剤の使用が可能になった。日本癌治療学会は「G-CSF 適正使用ガイドライン2013年版」を発刊したが、P-FG発売後2015年2月「G-CSF 適正使用ガイドライン2013年版Ver.2」を発刊し、P-FGの適正使用について追記している。当院でも2015年2月にP-FGを採用。院内での適正使用を図る目的で、「ジーラスタ院内使用ガイドライン」を作成し、運用している。今回、当院でのP-FGの使用状況と適正に使用されているか、またP-FG使用によりFNの発現頻度が抑制され、医療費軽減につながっているかを後ろ向きに調査した。
【方法】
2014年9月1日~2016年2月29日のP-FG採用前後でのフィグラスチム(以下FGとする)の月平均使用量と患者数、P-FG採用後2015年2月15日~2016年2月29日までのP-FGの患者数、調査期間におけるFN発症頻度、FN予防及び治療に用した医療費、またP-FGが適正に使用されているか評価するために1次予防で使用されている場合のFNリスク因子の有無について調査した。
【結果】
P-FG採用前のFGの月平均使用数は24.2本、月平均患者数は8.3名。採用後は月平均使用数14.1本、月平均患者数4.8名であった。P-FG採用前のFNの発症率の月平均は6.7%であったのに対し、採用後は2.9%と著明な低下を認めた。またFN予防及び治療に用した一人当たりの医療費はP-FG採用前19,401.9円、採用後11,646.1円であった。P-FGは17名に使用され、1次予防の使用は4名(FN≧20%レジメン適応患者1名、高齢者1名、FN既往歴1名、FNリスク因子なし1名)で、2次予防の使用は13名であった。
【考察】
P-FG採用後、FGの使用数・患者数、FNの発症率は著明に低下した。その理由としては、P-FG採用前はFGがFN予防として使用されているケースが多かった。しかし、P-FG採用後は予防としての使用が減り、G-CSFの適正使用が行われるようになったと考える。P-FG採用後のFN予防及び治療に用した一人当たりの平均医療費は低下していたが、FN発症により医療費が高くなる患者もいた。その理由としてはP-FGが2次予防として使用されているケースが多いことが原因の一つと考えられる。今後はP-FGを適正に1次予防から使用してもらえるよう啓蒙活動を行っていく必要がある。また、症例数が少ないため、今後継続して検討する必要があると考える。

キーワード

臓器別:その他

手法別:支持療法

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