演題抄録

一般演題 (示説)

開催概要
開催回
第54回・2016年・横浜
 

肝胆膵悪性腫瘍外科周術期における漢方薬の有用性

演題番号 : P64-1

[筆頭演者]
河野 寛:1 
[共同演者]
渡邊 光章:1、細村 直弘:1、雨宮 秀武:1、川井田 博充:1、松田 政徳:1、藤井 秀樹:1

1:山梨大学・医学部・外科学講座第1教室

 

【目的】十全大補湯(TJ48)の抗酸化作用に注目し肝細胞癌根治切除症例(HCC)に投与し、発癌抑制効果を検討した。また、幽門温存膵頭十二指腸切除(PpPD)術後に六君子湯(Tj43)投与し、既に報告されている活性型グレリン増加への効果に加え、その他の消化管ペプチドホルモン産生に与える効果を検討した。
【方法】1;HCC術後患者にTJ48を長期投与し、再発までの期間を検討した。2;当科においてPpPD施行患者をランダムにTj43投与群と非投与群に分け、Tj43をPpPD術後1PODより投与し投与開始後1周目、2週目で採血を行い、血清中グレリン、Peptide YY(PYY)、Gastric Inhibitory Peptide(GIP)、Spexin、Cholecyst Kinine(CCK)を測定。食事摂取量を比較した。
【結果】1; HCC患者の術後にTJ48の投与したところ、TJ48投与群において非投与群と比較し、有意差を持って再発期間の延長を認めた。また、肝内酸化ストレスを反映する血清IL-18値は、健常人と比較しHCV感染患者では高値となっていたが、TJ48投与開始後6ヶ月以降で正常化した。さらに、投与後のNK活性も増加。統計学的解析によりTJ48投与が唯一の独立した再発期間延長因子であった。2;これまでの報告と同様にTj43投与群では活性型グレリン値は増加し、食事摂取量も増加した。PYY、GIP、CCKの3種類の消化管ペプチドホルモンも有意に増加した。
【結論】TJ48投与による抗酸化的な発癌抑制効果ならびに、Tj43による消化管ペプチド産生亢進が明らかとなり、肝胆膵疾患における漢方薬の有用性が証明された。

キーワード

臓器別:その他

手法別:支持療法

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