演題抄録

一般演題 (示説)

開催概要
開催回
第54回・2016年・横浜
 

11C-Methionine PET/CT を用いた脳転移に対する放射線治療後の頭蓋内評価

演題番号 : P61-10

[筆頭演者]
鷲巣 佳奈:1 
[共同演者]
山野 貴史:1、西村 敬一郎:1、畑中 星吾:1、新保 宗史:1、上野 周一:1、木谷 哲:1、本戸 幹人:1、村田 修:1、高橋 健夫:1

1:埼玉医科大学総合医療センター・放射線腫瘍科

 

【はじめに】限局型小細胞肺癌は根治的治療後の脳転移の頻度が高い。そのため完全奏効 (CR) 例に対しては予防的全脳照射(PCI)が施行される。PCI未施行例に比較してPCI施行例では生存率の改善が認められる。今回、限局型小細胞肺癌に対する根治的治療後の孤立性脳転移に対して、定位放射線治療(SRT)が施行され5年生存が得られたが、経過中に放射性脳壊死と脳転移再発の鑑別に苦慮した2例を経験したので報告する。【症例1】60歳代男性。小細胞肺癌cT4N2M0に対して逐次的に化学放射線療法を施行した。治療8か月後に孤立性脳転移が指摘され、全脳照射40Gy/ 20回後にSRTを行い治療効果はCRであった。経過良好であったがSRT施行4年9か月後、治療部位の再増大が認められ臨床経過から脳転移再発と診断され再度SRTが施行された。しかし半年後に再度増大傾向が認められた。FDG-PET/ CT、メチオニン-PET(Met-PET)/ CTを施行したところ異常集積が認められ、脳転移再発が疑われたため摘出術を行ったが、病理学的には腫瘍病変は認められず、放射性脳壊死と診断された。全脳照射13年後の現在、無病生存中である。【症例2】70歳代男性。小細胞肺癌cT1N0M0に対して胸腔鏡下切除術、ならびに術後化学療法が施行された。その後、経過良好のためPCI (25 Gy/ 10回)が施行された。2か月後に脳転移が指摘され、SRTを追加施行し病変は消失した。SRTから11か月後に同部位にMRIで造影される腫瘤病変が認められ、FDG-PET/ CTに加えメチオニン(Met)-PETが施行されたが再発と脳壊死との鑑別は困難であった。外科的摘出術のリスクを考慮し経過観察となったが以後、腫瘤の増大傾向は認められず、臨床経過ならびにその後の画像所見から、放射性脳壊死と診断された。PCI施行から6年が経過しているが現在、無病生存中である。【結語】脳転移再発と脳壊死の鑑別はしばしば画像診断的に困難であるが、FDG-PET/ CTに加えMet-PET/ CTが鑑別に有用であるという報告が散見される。今回経過中に放射性脳壊死と脳転移再発の鑑別にMet-PETを用いたが、診断が困難であった2症例を経験した。2症例とも長期経過観察が可能であり最終診断をしえた症例を報告した。

キーワード

臓器別:脳神経

手法別:放射線治療

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