演題抄録

一般演題 (示説)

開催概要
開催回
第54回・2016年・横浜
 

当院における腹腔洗浄細胞診陽性胃癌に対する手術症例の検討

演題番号 : P6-7

[筆頭演者]
永田 健:1 
[共同演者]
辻本 広紀:1、平木 修一:1、菅澤 英一:1、堀口 寛之:1、伊藤 希:1、兼松 恭平:1、山崎 健司:1、原田 学:1、長谷 和生:1、山本 順司:1、上野 秀樹:1

1:防衛医科大学校・外科学講座

 

【背景】胃癌における腹腔洗浄細胞診陽性(CY1)は、肉眼的遺残がないにも関わらず遠隔転移陽性としてStage IVと分類される。当院における胃癌の診断で行われた手術症例におけるCY1症例について検討を行った。
【対象と方法】2008年1月から2014年12月まで当院で行われた胃癌手術症例のうち、腹腔洗浄細胞診を行い、陽性となった75例を対象とした。これらを腹膜播種の有無、その他の非治癒因子の有無に基づいてCY1P0であった23例、CY1P1であった35例、CY1かつ他の遠隔転移を認めた14例に分類し、3群間での臨床病理学的背景と生存率を比較した。
【結果】 全症例の年齢(中央値)は67歳、男女比は53/22、占居部位はU/M/L=15/30/30、組織型は分化型/未分化型/特殊型=27/44/3、深達度はT2/T3/T4a/T4b=2/20/32/21であった。3群(CY1P0/ CY1P1/ CY1M1群)の年齢は70/64/70歳、男女比(M:F)=18:5/21:14/11:3であり、3群間に占居部位、組織型、深達度に有意な差を認めなかった。3群間の1年生存率及び3年生存率は、CY1P0群で73.8%/14.8%、CY1P1群で36.7%/4.9%、CY1M1群で0%/0%であり、CY1P0群では他の2群と比較して有意に予後良好であった。さらにCY1P0群において、原発巣を切除した症例のMSTは544日と、非切除症例の94日と比較して有意に予後良好であった(p=0.0213)。またこれらの症例で化学療法を施行した症例のMSTは552日と、化学療法未施行症例の401日と比較して有意な差を認めなかった(p=0.2616)。CY1P0群での生存期間に及ぼす因子として多変量解析では、原発巣切除が独立した予後因子として採択された。
【結論】腹腔洗浄細胞診陽性胃癌は、腹膜播種や遠隔転移など、他の非治癒因子がなければ、原発巣切除により長期生存例も存在することから、R1手術を目指した外科手術が望ましいと考えられた。

キーワード

臓器別:胃・十二指腸

手法別:集学的治療

前へ戻る