演題抄録

一般演題 (示説)

開催概要
開催回
第54回・2016年・横浜
 

合併症ゼロを目指した腹腔鏡下胃全摘術後の食道空腸再建術

演題番号 : P6-3

[筆頭演者]
六車 一哉:1 
[共同演者]
田中 浩明:1、櫻井 克宣:1、豊川 貴弘:1、田村 達郎:1、大平 豪:1、渋谷 雅常:1、山添 定明:1、永原 央:1、木村 健二郎:1、天野 良亮:1、久保 尚士:1、前田 清:1、平川 弘聖:1、大平 雅一:1

1:大阪市立大学・大学院・腫瘍外科

 

「はじめに」腹腔鏡下幽門側胃切除はもはや広く一般に普及し、次第に適応拡大の方向へと進んでいる。しかし、腹腔鏡下胃全摘術(LATG)はいまだに導入を躊躇している施設も少なくない。その最大の理由は、体腔内における消化管再建術の困難さによると考えられる。我々も導入当初、吻合にまつわる合併症を経験したが、症例の蓄積とともに手技の安定化が得られ、近年ではほぼ発生を見なくなった。「目的」当科で行ってきた体腔内食道空腸吻合術のうち、circular staplerを使用した群(CS群)とlinear staplerを使用した群(LS群)に分け、両群間の臨床病理学的背景および手術因子につき後方視的に比較検討した。「結果」2006年以降2015年までに63例のLATGを経験した。吻合方法は、CS群:43例、LS群:20例であった。両群間の背景因子(性別、年齢、BMI、組織型、腫瘍最大径、pStage)に差を認めなかった。手術因子として、手術時間、出血量、郭清リンパ節個数、郭清範囲を検討したがいずれも差を認めなかった。Clavien-Dindo分類Grade3以上の術後合併症は、CS群で縫合不全:3例、吻合部狭窄:3例に認め、LS群では認めなかった。術後合併症発生症例では、有意に手術時間が長く、出血量が多い傾向にあったが、BMIとは無関係であった。「まとめ」今回の検討から我々は、現時点ではリニアを用いた食道空腸再建術を基本としている。手技を定型化することは当然であるが、個々の症例や術中の状況に臨機応変に対応できるスキルを磨いておくことが、吻合部関連合併症の低減につながると考える。

キーワード

臓器別:胃・十二指腸

手法別:内視鏡手術

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