演題抄録

一般演題 (示説)

開催概要
開催回
第54回・2016年・横浜
 

腹膜播種陽性胃癌に対する化学療法後胃切除症例の検討

演題番号 : P6-1

[筆頭演者]
赤丸 祐介:1 
[共同演者]
和田 範子:1、太田 博文:1、森本 脩邦:1、酒田 和也:1、瀧内 大輔:1、柴田 邦隆:1

1:市立池田病院・消化器外科

 

【目的】腹膜播種を伴う胃癌の予後は不良である。しかし化学療法により腹膜転移が消失した患者にはConversion Surgeryを施行する選択肢もあると考えられる。今回当科において腹膜播種陽性症例に対する化学療法が奏功し、Conversion Surgeryを施行した症例について検討した。
【対象】審査腹腔鏡でP1 and/or CY1が組織学的に確定した症例に対しては、化療後に審査腹腔鏡を再検し、少なくともP因子が陰性化した症例に対してのみConversion Surgeryの適応としている。2010-15年の間に、審査腹腔鏡でP1 and/or CY1であった20例のうち、この方針でConversion Surgeryを施行した8例を対象として、患者背景、術前術後の治療内容、予後などについて検討した。
【結果】治療前の腹膜播種の状態は P1CY1 5例、P0CY1 2例、P1CY0 1例であった。男性4例、女性4例、治療開始時年齢は66.3±8.9歳であった。PS 0/1 7/1例、肉眼型は3型/4型 3/5例、主たる組織型は分化型/未分化型 3/5例であった。初回化療メニューはDCS 4例、CS 3例、DS 1例であった。P1CY1のうち2例は化療後P0CY1でR1手術を、他の6例は化療後P0CY0となり、R0手術が可能であった。術式は全例胃全摘であり、術後Clavien-Dingo分類Ⅲ以上の合併症は認めなかった。ypT/ypNは T4aN3 2例、T4a/N2 2例、T3 N3 2例、T3N2 1例、T0N1 1例とほとんどの症例が深達度、リンパ節転移とも依然高度であった。組織学的治療効果は 0/1a/1b/2/3 2/3/2/1/0例であった。術後化療は全例に実施できており、DS 3例、DTX単独 1例、S-1単独 4例であった。追跡期間は短いものの3例は無再発であるが、5例は腹膜再発を認めている。
【結語】Conversion Surgeryは術後PS低下をきたすことなく、比較的安全に施行することが可能であった。しかし一時的に腹膜転移陰性化を認めても腹膜再発をきたす症例が多く、その予後は厳しい結果であった。今後は適応や手術のタイミングのさらなる検討が必要であり、腹腔内化学療法など新たな治療法の開発が待たれる。

キーワード

臓器別:胃・十二指腸

手法別:化学療法

前へ戻る