演題抄録

一般演題 (示説)

開催概要
開催回
第54回・2016年・横浜
 

Docetaxel導入去勢抵抗性前立腺癌における好中球・リンパ球比(NLR)変化率と予後の相関

演題番号 : P57-8

[筆頭演者]
高田 剛:1 
[共同演者]
木下 竜弥:1、古賀 実:1、菅尾 英木:1

1:箕面市立病院・泌尿器科

 

【緒言】去勢抵抗性前立腺癌(CRPC)の予後を決定する因子は腫瘍側・宿主側にそれぞれ存在するが,近年宿主側の因子としてDocetaxel(DOC)導入直前の好中球・リンパ球比(neutrophil-to-lymphocyte ratio = NLR)の有用性が報告され,low NLR(<3.0)の症例群でDOC導入後の全生存期間の延長が明らかになっている. (Philipp Nuhn. et al. BJU Int. 2014) 【目的】DOC導入CRPCの予後予測における導入直前NLRの有用性と導入後の変化率について検討した.【対象・方法】対象は2006年12月から2015年9月までに当科にてDOC単独療法を実施した去勢抵抗性前立腺癌28例.年齢57-83(中央値70).ECOG Performance status(PS)0-2(中央値0). 初回生検時Gleason score7-10(中央値9).DOC導入時PSA1.014-6684(中央値27.948). DOC単独療法開始時には全例が骨転移を有していた. 3weekly投与(DTX 70mg/M2 iv.1投2休 )あるいはWeekly投与(DTX 25mg/M2 iv.2投1休 )を1サイクルとし病勢の進行や重篤な合併症が認められるまで実施した. 3weekly投与15例, Weekly投与13例,全例低用量ステロイドを併用.【結果】DOC単独療法開始時からの観察期間1.2-73.0ヵ月(中央値8.9ヶ月).治療サイクル1-26サイクル(中央値4).50%以上のPSA低下16例(57.1%),PS1以上からの改善12例中6例(50%).time to progression 1.2-66.7ヶ月(中央値6.1).cause specific survival 1.2-73.0ヵ月(中央値8.9ヶ月).21例が癌死,7例が生存している.NLR2.5-10.0(中央値3.2). low NLR(<3.0)12例(42.9%) high NLR(>=3.0)16例(57.1%).全生存期間はlow NLR 4.7-73.0ヵ月(中央値16.3) high NLR 1.2-50.7ヵ月(中央値10.1)であり統計学的有意にlow NLRが予後良好であった(p<0.05). 多変量解析の結果,DOC投与サイクル>4 Hb>12g/dl Alb>3.7U/L DOC導入時PSA<27.948ng/ml NLR<3.0が長期の全生存が期待できる統計学的有意な予後規定因子であった.また導入前high NLR群16例のうちDOCによりlow NLRに変化した7例の生存期間は中央値14.8ヵ月であり, low NLRを維持した4例の生存期間中央値16.6ヵ月と同等であった.【結語】DOC導入直前NLRと導入後のNLR変化率がDOC導入CRPCの予後予測因子として有用であると考えられた.

キーワード

臓器別:前立腺・男性生殖器

手法別:化学療法

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