演題抄録

一般演題 (示説)

開催概要
開催回
第54回・2016年・横浜
 

局所進行性前立腺癌に対する内分泌併用高線量率組織内照射療法の検討

演題番号 : P56-9

[筆頭演者]
吉川 和朗:1 
[共同演者]
岩橋 悠矢:1、出口 龍良:1、樋口 雅俊:1、梅本 秀俊:1、井口 孝司:1、山下 真平:1、射場 昭典:1、柑本 康夫:1、原 勲:1

1:和歌山県立医科大学・泌尿器科

 

【目的】局所進行性前立腺癌に対し、外照射併用高線量率組織内照射による放射療法前に3ヵ月間のホルモン療法を併用する短期ホルモン療法群と、放射線治療後36ヵ月のホルモン療法を併用する長期ホルモン群の、生化学的非再発生存率および安全性、QOLに関して比較検討する。
【方法】治療前PSA値20ng/ml以上、臨床病期T2N0M0でグリソンスコア8以上または臨床病期T3N0M0、生検コアの陽性率50%以上の全てを満たす局所進行性前立腺癌症例を、長期ホルモン群または短期ホルモン群に無作為に割り付け、両群に対し3ヵ月間のホルモン療法後に外照射併用高線量率組織内照射を施行し、長期群ではホルモン療法を36ヵ月間継続し、短期群ではホルモン療法を中止し経過観察を行った。
【結果】2009年3月から2015年3月に長期群19例、短期群19例の局所進行性前立腺癌患者が登録された。2群間で患者および腫瘍背景に有意差はみられなかった。観察期間の中央値は33ヵ月で、生化学的非再発生存率は長期群2年92.3%、5年92.3%、短期群2年92.3%、5年64.6%であったが、2群間に統計学的有意差はみられなかった。血清テストステロンの平均値は治療開始3ヵ月後に両群ともに去勢レベルまで低下し、長期群では放射線治療後も去勢レベルが持続したが、短期群では放射線治療12ヵ月後には有意に上昇した。長期群では放射線治療12ヵ月後から骨塩量が有意に減少し、骨代謝マーカーであるⅠ型コラーゲンN-テロペプチドが有意に上昇した。短期群では骨塩量や骨代謝マーカーに有意な変化はみられなかった。BMIや血圧、血液生化学的検査値に関しては、両群で統計学的に有意な変化はみられなかった。
【結論】今回の検討では、短期ホルモン群の生化学的非再発生存率が低いが統計学的有意差はみられず、今後さらに症例を増やしたより長期の検討が必要である。長期ホルモン群では治療開始後に骨塩量は有意に減少し持続するため、ホルモン療法の併用期間や、骨関連事象の予防に関したさらなる検討が必要である。

キーワード

臓器別:前立腺・男性生殖器

手法別:放射線治療

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