演題抄録

一般演題 (示説)

開催概要
開催回
第54回・2016年・横浜
 

当院にて神経温存前立腺全摘術を行った症例の尿失禁と性機能に関する臨床的検討

演題番号 : P52-6

[筆頭演者]
志賀 健一郎:1 
[共同演者]
古賀 寛史:1、山口 秋人:1、内藤 誠二:1

1:医療法人原三信病院

 

【目的】
限局性前立腺癌に対する根治術として、前立腺全摘術は標準治療のひとつである.治療による根治性は重要であるものの、術後の生活の質も無視できない.特に、術後の尿失禁と勃起機能への影響が問題である.今回、我々は当院で施行した前立腺全摘術施行例に対しアンケート調査を行い、術後の尿失禁や勃起機能に対する評価を行ったので、報告を行う.
【方法】
2003年4月から2014年11月までに当院で恥骨後式根治的前立腺摘除術を施行し、かつ、両側あるいは片側の神経温存を行った患者にアンケートを送付し、回答の得られた125例のうち、尿失禁の有無について回答のあった120例を対象としたカルテ調査を行い、臨床背景を後ろ向きに検討した.術後再発はPSA再発とし、0.2ng/mlを超えた時と定義した.アンケート調査は2015年7月から同年8月末までに行った.全ての統計解析は両側温存群と片側温存群の中央値についてMann-WhitneyのU検定で比較を行い、両側検定にてp<0.05となる場合を有意差ありとした.
【結果】
120例のうち、両側温存を行ったものが36名、片側温存は84名であった.両側温存と片側温存とで比較して各々の中央値は、手術時年齢(歳)で63.5と62(p=0.623)、術前のPSA値(ng/ml)で7.795と6.735(p=0.319)と有意差を認めず、術前臨床病期、NCCNリスク分類でも有意差を認めなかった.グリソンスコアのみ片側温存群でGS8-10の割合が高く有意差を認めた(p=0.041).アンケート時までの術後年数(年)は、7.7と8.2(p=0.265)で有意差を認めなかった.再発の有無は、両側群で19.4%、片側群で15.5%に認めたものの、有意差は認めなかった(p=0.572).尿失禁は両側群で44.4%、片側群で63.1%とやや片側群に多い傾向はあったものの、有意差は認めなかった(p=0.058).性機能の回復は、両側群で48.6%、片側群で37.1%と両側群がやや多い傾向ではあったものの有意差は認めなかった(p=0.085).
【結語】当院で施行した前立腺全摘術施行例に対しアンケート調査を行い、術後の尿失禁や勃起機能に対する評価を行った.

キーワード

臓器別:前立腺・男性生殖器

手法別:手術療法

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