演題抄録

一般演題 (示説)

開催概要
開催回
第54回・2016年・横浜
 

当科におけるIntermediate-risk前立腺癌の検討: favorable群とunfavorable群の比較

演題番号 : P52-5

[筆頭演者]
松岡 祐貴:1 
[共同演者]
伊藤 文子:1、山﨑 真理:1、宮内 康行:1、佐倉 雄馬:1、林田 有史:1、平間 裕美:1、田岡 利宜也:1、常森 寛行:1、上田 修史:1、杉元 幹史:1、筧 善行:1

1:香川大学・医学部・泌尿器科

 

【目的】
前立腺癌再発の可能性、生命予後などを推測し評価する方法として、リスク分類が用いられている。しかし各リスク群には予後の多様な患者が含まれている可能性がある。今回、Intermediate-riskをfavorable群とunfavorable群に分けて比較検討した。
【対象・方法】
2010年4月から2013年7月に当科において腹腔鏡下前立腺全摘術を施行した110例のうち、NCCNリスク分類でintermediate-riskであった44例をfavorable intermediate-risk (FIR)とunfavorable intermediate-risk (UIR)に分類し、比較検討した。
①primary Gleason pattern 4、②percentage of positive core≧50%、③複数のintermediate-risk因子 (cT2b-c, PSA 10-20, Gleason score7) のいずれかに該当するものをUIR、それ以外をFIRと定義した。Gleason scoreは2005年ISUP分類に基づき決定した。統計学的処理はMann-Whitney検定、χ2検定にて解析を行った。
【結果】
FIR群17例、UIR群27例。観察期間中央値はFIR群51ヵ月、UIR群49ヵ月 。年齢中央値はFIR群65歳、UIR群66歳で有意差を認めなかった。clinical T stageはFIR群がT1b-c 76%、T2a 24%で、UIR群がT1b-c 67%、T2a 30%、T2b 3%で有意差を認めなかった。Gleason scoreはFIR群が6以下 41%、3+4 59%、4+3 0%、UIR群が6以下 0%、3+4 41%、4+3 59%であった(P<0.001)。生検時PSA中央値はFIR群7.18ng/ml、UIR群8.52ng/ml。percentage of positive core中央値はFIR群21.4%、UIR群50.0%であったが有意差は認めなかった。
前立腺全摘標本の検討では、pathological T stageはFIR群がT2 76%、T3 24%で、UIR群がT2 63%、T3 37%であった。また、全摘標本中にGleason pattern 5が含まれていた割合は、FIR群6%、UIR群26%であった(P=0.093)。
PSA recurrence-free survivalはFIR群が1年 82.4%、3年 76.5%、5年 68.8%、UIR群が1年 88.9%、3年 70.4%、5年 56.3%で有意差を認めなかった。
両群ともに観察期間中に遠隔転移がみられた症例はなかった。
【考察】
今回の検討では、PSA非再発期間に有意差は認めなかったが、全摘標本の検討ではUIR群においてpT3症例が多く、またGleason pattern 5が含まれていた割合が高い傾向にあった。intermediate-riskの中でもUIR群には悪性度の高い症例が含まれている可能性が示唆された。さらに症例数、観察期間を重ねて検討が必要である。

キーワード

臓器別:前立腺・男性生殖器

手法別:手術療法

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