演題抄録

一般演題 (示説)

開催概要
開催回
第54回・2016年・横浜
 

進行性尿路上皮癌に対するthird-lineとしてのMVAC療法

演題番号 : P46-8

[筆頭演者]
深津 顕俊:1 
[共同演者]
上平 修:1、村木 厚紀:1、平林 毅樹:1、山口 朝臣:1、守屋 嘉恵:1、吉川 羊子:1、松浦 治:1

1:小牧市民病院・泌尿器科

 

【背景】進行性尿路上皮癌に対する化学療法としてGC(Gemcitabine+Cisplatin)療法が標準的となっているが、無効例または再発例の化学療法に対する一定の見解はない。当院では進行性尿路上皮癌に対して2009年からGC療法を226例行っており、GC抵抗例に対してはsecond-lineとしてGDC(Gemcitabine+Docetaxel+Carboplatin)療法を40例行っている。多くの症例は病状の進行に伴いBSCへ移行していくが、まれにGDC療法は無効だが、さらなる治療を強く希望される症例もある。今回我々はGC療法・GDC療法抵抗性で全身状態が良好な症例に対しthird-lineとしてMVAC(Methotrexate+Vinblastine+Doxorubicin+Cisplatin)療法を施行したので報告する。
【症例1】42歳男性。肉眼的血尿にて近医受診し膀胱腫瘍を診断された。TUR-Bt施行、UC、cT2N0M0診断され当科紹介となった。neoadjuvant GC療法2コース後、根治的膀胱摘出術、代用膀胱造設術施行(TUR-Bt 113日後)した。術後病理診断はUC、G2、pT2bpN0であった。膀胱摘出術1年3ヶ月後、肺転移出現し肺部分切除術施行、術後GC療法を2コース施行した。膀胱摘出術1年7ヶ月後、肺新規肺病変出現し、GDC療法を2コース施行した。膀胱摘出術1年10ヶ月後、肺転移増悪認めたためMVAC療法(Methotrexate 50mg、Vinblastine 5mg、Doxorubicin 50mg、Cisplatin 110mg)開始した。計8コース施行し経過中90%以上の腫瘍縮小効果を認めたが、膀胱摘出術3年10ヶ月後 (MVAC療法開始2年後)、癌死した。
【症例2】45歳男性。左腰部痛、肉眼的血尿にて近医受診し膀胱腫瘍を診断され当科紹介となった。TUR-Bt施行、UC、cT3N0M0診断しneoadjuvant GC療法2コース後、左腎尿管摘出術、根治的膀胱摘出術、右尿管皮膚瘻造設術施行(TUR-Bt 72日後)した。術後病理診断はUC、G3、pT3bpN0であった。術後GC療法を2コース追加した。膀胱摘出術1年4ヶ月後、肝転移、左鼠径リンパ節出現したためGC療法を2コース施行するもPD、膀胱摘出術1年6ヶ月後、GDC療法を5コース施行する(最良総合効果SD)も病状進行し、膀胱摘出術1年11ヶ月後 MVAC療法(Methotrexate 55mg、Vinblastine 5.5mg、Doxorubicin 55mg、Cisplatin 65mg)開始した。計3コース施行するもPD、膀胱摘出術2年7ヶ月後 (MVAC療法開始8ヶ月後)、癌死した。
【結語】GC療法・GDC療法抵抗性であってもMVAC療法によって予後延長される症例もあり、third-lineとしてMVAC療法は選択肢となり得る。

キーワード

臓器別:腎・尿路・膀胱

手法別:化学療法

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