演題抄録

一般演題 (示説)

開催概要
開催回
第54回・2016年・横浜
 

泌尿器腫瘍カルボプラチン投与量算出における腎機能評価方法の検討

演題番号 : P46-3

[筆頭演者]
山口 加代子:1 
[共同演者]
多賀 允俊:1、高瀬 文超:1、高橋 喜統:1、中澤 佑介:2、宮澤 克人:2、丹羽 修:1

1:金沢医科大学・病院・薬剤部、2:金沢医科大学・病院・泌尿器科

 

【目的】カルボプラチン(CBDCA)の投与量設定は、糸球体濾過量(GFR)と血中濃度-時間曲線下面積(AUC)をパラメーターとするCalvertの式により算出される。Calvert式の変数であるGFRには24時間クレアチニンクリアランス(24CLcr)、Cockcroft & Gault式(CG式)による推定Ccrや日本人のGFR推算式(eGFR)など様々な予測式が用いられている。しかし、24CLcrは、24時間蓄尿が正確に行われた場合の有用性が高いため、蓄尿が正確に行われたかの評価が必要である。そこで、24時間蓄尿の正確性を評価し、24時間蓄尿が使用できない場合に代替可能なGFR予測式について比較検討した。【方法】2012年12月から2015年9月までに、当院の泌尿器科にてCBDCAを含む化学療法を施行した入院患者19名を対象とし、1日クレアチニン産生量及び排泄量を求め、両者の差が±15%以内の場合を正確に蓄尿が行われたとした。さらに、24時間蓄尿が実施できない場合に代替可能なCG式,CG式の血清クレアチニンに患者の(血清クレアチニン+0.2)で補正した式(S-Cr補正CG式)、eGFR式、体表面積未補正eGFR式の予測式について24CLcrとの相関性を比較検討した。統計処理にはStatView-J5.0を使用した。【結果】蓄尿が正確であると評価された患者は11名(58%)であった。蓄尿が正確と評価された11名の患者において、24CLcrと各種予測式の相関性をみたところ、CG式と高い相関がみられた。また、日本腎臓病学会から提示されている「eGFR(mL/min)=0.719×実測CLcr(mL/min)」の関係式から算出されたeGFRとの相関性が高かったのは血清クレアチニン補正CGの予測式であった。【考察】24時間蓄尿の実態調査の結果、蓄尿が正確と評価された患者は全体の58%であることが明らかとなった。CBDCAの過剰投与や過少投与につながる可能性があるため24時間蓄尿が正確であるかの評価を行う必要がある。蓄尿が不適切、あるいは実施できないと判断された場合には、CG式、血清クレアチニン補正CG式の代用が有用であることが示唆された。

キーワード

臓器別:腎・尿路・膀胱

手法別:化学療法

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