演題抄録

一般演題 (示説)

開催概要
開催回
第54回・2016年・横浜
 

術後仮性動脈瘤を認めた術前化学療法後に膵全摘出術を施行した局所進行膵癌の1例

演題番号 : P39-5

[筆頭演者]
赤堀 浩也:1 
[共同演者]
村上 耕一郎:1、三宅 亨:1、北村 直美:1、河合 由紀:1、山口 剛:1、森 毅:1、園田 寛道:1、清水 智治:1、村田 聡:1、仲 成幸:1、谷 眞至:1

1:滋賀医科大学・医学部・外科学講座

 

【はじめに】膵癌治療における術前化学療法(FOLFIRINOXやGEM+nabPTX療法など)が注目されている。今回我々は、術前GEM+nabPTX施行後 膵全摘術(TP)行ったborderline resectable (BR) 膵癌において、胃十二指腸動脈(GDA)断端近傍の仮性動脈瘤を認めた1例を経験したので報告する。
【症例】58歳男性。主訴は耐糖能障害の増悪。CTで膵頭体部腫瘤を指摘された。総肝動脈神経叢浸潤を伴うBR膵癌と診断した。術前化学療法(GEM+nabPTX)を4コース施行し、腫瘍体積の減少は軽度であったが、腫瘍マーカー(CA19-9)の著明な低下を認め、門脈合併切除を伴うTPを行いR0切除を得た。血糖コントロール目的に術後10日目、内科転科となった。術後17日目に突然背部痛を認め、CTにてGDA断端近傍の仮性動脈瘤と総肝動脈の狭小化を認め、緊急TAE施行となった。
【結果】術前化学療法に伴う副作用は、FN (MASCC高リスク)1例と好中球減少(CTCAE Grade 3)を認めた。最終診断は、Stage IIB (UICC 7th)。病理組織学的所見は、Invasive ductal carcinoma (tub1, tub2, pap), PhPb, TS3(55X25), nodular type, ypT3, pDU+, pS+, pRP+, pPV-, pA-, pPLsma+, pOO-, INFb, ly1, v1, ne1, mpd(-),ypN1 (3/27), pPCM(-), pDPM(-)。化学療法による腫瘍消失後の変化がみられ、NACによる組織学的効果はEvans分類grade 1a相当だった。
【まとめ】術前化学療法後にR0切除が可能であったBR膵癌の1例を経験した。TP術後に仮性動脈瘤を認め、neoadjuvant療法の有害事象に関して症例の集積が必要と考えられる。

キーワード

臓器別:膵臓

手法別:集学的治療

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