演題抄録

一般演題 (示説)

開催概要
開催回
第54回・2016年・横浜
 

進行・再発乳がんに対するエリブリンの投与期間が及ぼす影響について

演題番号 : P3-6

[筆頭演者]
小川 喜通:1 
[共同演者]
尾﨑 慎冶:3、市場 泰全:1、谷口 仁司:1、武良 卓哉:1、貞本 誠治:4、小倉 千奈:5、三好 和也:6、西川 大亮:7、大住 省三:8、青儀 健二:8、原 文堅:8、槙 恒雄:9、生田 智基:9、平田 泰三:2

1:独立行政法人国立病院機構呉医療センター・中国がんセンター・薬剤部、2:独立行政法人国立病院機構呉医療センター・中国がんセンター・腫瘍内科、3:独立行政法人国立病院機構呉医療センター・中国がんセンター・乳腺外科、4:独立行政法人国立病院機構東広島医療センター・外科、5:独立行政法人国立病院機構東広島医療センター・薬剤部、6:独立行政法人国立病院機構福山医療センター・乳腺内分泌科、7:独立行政法人国立病院機構福山医療センター・薬剤部、8:独立行政法人国立病院機構四国がんセンター・乳腺外科、9:独立行政法人国立病院機構四国がんセンター・薬剤部

 

【はじめに】エリブリンメシル酸塩(以下 エリブリン)は、進行・再発乳がん治療において、アントラサイクリン系及びタキサン系抗がん剤を含む前治療歴を有する進行又は再発乳癌患者の生存期間の延長を認めている抗腫瘍薬である。進行・再発乳がん治療においては、エリブリンの治療の有効性が認められているが、どのような患者に生存期間の延長が認められるか、一定の見解は得られていない。そこで、実臨床におけるエリブリン治療による生存期間の延長に関連する要因について多施設にて検討した。
【対象・方法】呉医療センター・中国がんセンター、四国がんセンター、福山医療センター、東広島医療センターにおいて2011年7月~2015年12月に、エリブリンを使用した進行・再発乳がん患者を対象に、カルテ記載より身体的情報、前治療歴、サブタイプ、転移臓器、エリブリン導入時の生化学的検査データーを入手し後方視的に解析した。
【結果】4施設おける症例数は124症例で、平均年齢60.7歳(37-80)、サブタイプ ホルモン(+)・HER(-):68例、ホルモン(+)・HER(+):19例、ホルモン(-)・HER(-):25例、ホルモン(-)・Her2(+):11例、不明:1例であった。転移臓器は主に、骨(66.9%)・肝(55.6%)・肺(41.9%)・脳(12.1%)、前化学療法歴の中央値4 件(0-10)、後化学療法の中央値1 件(0-5)、エリブリンの投与期間の中央値76.5日(1-510)、投与回数中央値10.6回(1-56)であった。
【考察】エリブリン投与終了後の生存期間に対して年齢、BMI、前治療数、サブタイプ、転移臓器、導入時の生化学的検査データーにおいて、統計的な差は認められなかった。エリブリンの投与期間にて解析では、治療期間90日前後の検討にて、投与期間90日未満群 平均値±標準偏差:141.3±18.8日、90日以上群:253.7±22.2日であり、エリブリンの投与期間が90日以上群において生存期間が長い傾向が見られた。(P<0.0001) エリブリン投与期間90日以上群においては、過去の化学療法回数、転移部位等に関連なく生存期間の延長が見られており、エリブリンの投与期間の延長が、生存期間を延長する一つ要因であることが、多施設の実臨床データーより示唆された。今後は、これらのデーターをさらに精査しエリブリンの治療期間の延長に関する要因についても検討が必要と思われた。

キーワード

臓器別:乳腺

手法別:化学療法

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