演題抄録

一般演題 (示説)

開催概要
開催回
第54回・2016年・横浜
 

当院外来化学療法における中心静脈ポート関連の有害事象発生状況についての検討

演題番号 : P22-1

[筆頭演者]
福原 香奈子:1 
[共同演者]
浜崎 美和:1、赤瀬 ちづる:1、原田 周平:1、竹下 茂之:1、北﨑 健:1、福田 正明:1、谷口 英樹:1

1:日本赤十字社長崎原爆病院・外来治療室

 

【背景と目的】近年のがん化学療法は入院加療から外来での治療へ移行されており、中心静脈ポート(以下CVポート)を留置して化学療法を継続する患者が増えてきた。当院では看護の質向上をめざし、2013年からがん化学療法における中心静脈ポート穿刺が実践できる看護師(以下CVポート穿刺Ns.)の育成を行い、がん化学療法での血管穿刺を実践している。がん化学療法における看護師の役割には、患者にとって安全で安楽なそして確実な治療を実施するということが求められる。今回、外来化学療法におけるCVポート関連の有害事象について、発生状況と看護の示唆を得る。
【対象および方法】2014年4月より2016年3月において、当院外来化学療法室でCVポート関連の有害事象発生状況について外来化学療法患者のカルテより抽出、有害事象に関しては発生内容と件数、治療名、投与回数、原因およびその対処法、患者の転帰について後方視的に調査検討した。【倫理的配慮】データ収集についてはすべて匿名化し、個人を特定できないよう配慮した。
【結果】外来化学療法患者件数はのべ7798件であった。内訳はがん化学療法7500件(乳腺1856件、消化器1060件、呼吸器318件、肝胆膵298件、泌尿器3202件、血液361件、婦人科25件、その他81件)膠原病、関節リウマチなどの生物製剤597件であった。CVポート穿刺Ns.によるCVポートへの穿刺件数はのべ1295件で、発生した有害事象は16件、内訳はカテーテル断裂、CVポート位置異常(セプタム部反転)8件、CVポートカテーテル位置異常4件、CVポート露出1件を認めた。CVポート関連血流感染はなかった。そのうち1例はIVRでの加療にて入院を要する転帰となっていた。
【考察】レジメンが多岐にわたる現状で安全な抗がん剤の投与管理を行うためには、薬剤やCVポートなど使用するデバイスに関する正しい知識を持ち、症状出現時の迅速な対応が必要である。看護師による血管確保を行う機会は今後増加すると考えられ、血管確保における看護の質向上への取り組みは重要であると考える。今回の結果をもとに、抗がん剤の投与管理についての観察のポイントや患者教育の強化、そして迅速な観察と症状出現時に対応できるよう看護師の教育、処置の整備などについて検討が必要であることが示唆された。【結論】今回の検討で、外来化学療法におけるCVポート関連の有害事象発生時の対策について、十分に検討することが必要であると考えられた。

キーワード

臓器別:その他

手法別:化学療法

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