演題抄録

一般演題 (示説)

開催概要
開催回
第54回・2016年・横浜
 

気管支分岐異常とV2走行異常を伴った右下葉肺癌の1切除例

演題番号 : P16-3

[筆頭演者]
煙山 紘平:1 
[共同演者]
中川 拓:1、工藤 智司:1

1:大曲厚生医療センター 呼吸器外科

 

【はじめに】気管支の分岐異常は0.6%程度と比較的稀であり、さらに肺静脈走行異常を伴うのは極めて稀である。今回我々は、術前に診断した転位気管支と肺静脈走行異常を伴った右下葉肺癌の1手術例を経験したので若干の文献的考察を加え報告する。【症例】55歳、男性。検診で胸部異常陰影を指摘され当科紹介となった。術前CTで、右S8に3.5x2.8cm大の腫瘤を認めた。その際、右B1+B3とB2がそれぞれ独立して右主気管支から分岐していた。また末梢側A2がA6から分岐しており、V2は2本のうち1本が右主気管支の背側を通り下肺静脈に還流していた。気管支鏡では右B1+B3、B2、中間管が縦に並んでいたが、確定診断には至らなかった。右下葉肺癌の疑いでVATS針生検を施行、迅速診断で肺腺癌の診断であり、右下葉切除+中葉部分切除+ND2a-2郭清を行った。術前診断どおりA6から分岐するA2及び右上葉から下肺静脈に還流するV2を認め、これらを温存して手術を施行した。術後経過は順調で10病日に退院した。最終病理診断はG2 papillary adenocarcinoma, p1, ly2, v3, pT2aN2M0 stageIIIA、ALK-IHC(+)、FISH(+)であった。術後7ヵ月の現在、無再発生存中である。【結語】転位気管支に加え、V2走行異常とA2分岐異常を伴う右下葉肺癌の1切除例を経験した。近年のCT画像診断の進歩による術前の気管支・肺血管走行異常の詳細な検討は、術中操作をより安全に行い術後合併症を減らすために重要であると考えられた。

キーワード

臓器別:肺・縦隔・胸膜

手法別:診断

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