演題抄録

一般演題 (示説)

開催概要
開催回
第54回・2016年・横浜
 

体外式超音波検査が肺癌の病期診断に有用であった1例

演題番号 : P16-1

[筆頭演者]
永田 和也:1 
[共同演者]
野内 達人:2、下城 美土里:3

1:邑楽館林医療事務組合館林厚生病院・放射線治療科、2:邑楽館林医療事務組合館林厚生病院・呼吸器外科、3:邑楽館林医療事務組合館林厚生病院・検査室

 

背景
悪性腫瘍の治療方針を決定するには正確な病期診断が必要となる。一般的な病期診断にはCTやMRIの他PETなどの核医学検査が広く用いられている。超音波検査も用いられるが超音波気管支鏡検査(EBUS)や超音波内視鏡検査(EUS)も利用される。しかしこれらの検査は侵襲を伴う検査である。
今回我々はCT上心臓への浸潤が疑われた肺癌症例に対して体外式超音波検査を行ったところ浸潤は否定された症例を経験したので報告する。

症例
72歳男性、PS(ECOG)2。高血圧、COPDに対して前医通院中。既往歴として喉頭癌に対して手術、術後化学放射線療法を施行されている。
上気道症状を主訴に前医受診し、撮像されたCTにて左心房に浸潤するような肺腫瘍、縦隔リンパ節転移を認め肺癌が疑われた。喀痰細胞診にて扁平上皮癌の診断となる。T4N2M0の病期診断に対して、既治療歴や併存症のためBSCの方針となった。その後転居に伴い当院呼吸器外科紹介となり、合わせて当科初診となった。心への浸潤の程度により治療方針の他、急変対応等も変わってくるため心臓超音波検査を施行したところ心膜近傍に腫瘤を認めるが浸潤や圧排する所見は認められずT3N2M0へと病期が変更となった。

考察
肺悪性腫瘍の病期診断に体外式超音波検査が利用されることは少ない。同検査は侵襲性が低く、比較的簡便に施行できるという利点がある。悪性腫瘍の適切な治療方針決定の際には病期診断が必須である。本症例では結果的に治療方針に影響を与えることはなかったが、心臓超音波検査を行うことにより病期の下方修正が認められた。
今後も症例ごとに適切な検査の組み合わせなど意識していくことが必要と考えられた。

キーワード

臓器別:肺・縦隔・胸膜

手法別:診断

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