演題抄録

一般演題 (示説)

開催概要
開催回
第54回・2016年・横浜
 

口腔扁平上皮癌における予後予測因子としてのバイオマーカーの探索

演題番号 : P1-5

[筆頭演者]
合田 啓之:1 
[共同演者]
岡本 正人:2、中城 公一:1、浜川 裕之:1

1:愛媛大学・大学院医学系研究科・口腔顎顔面外科学講座、2:北里大学・薬学部・先端免疫治療学講座

 

口腔癌ではTNM分類によるstagingをもとに治療方針が決定され、術後補助療法についても病理組織診断にもとづいた staging により決定される。しかしながら、標準的な治療を行っても、局所再発、リンパ節転移、2 次癌の発生などで不幸な転帰をたどる症例がしばしば認められ、予後は未だ満足できるものではない。本研究において、われわれは、術前血清を用いた予後予測因子について検討を行ったので報告する。 当科にて2006 年から2013 年の間に、口腔扁平上皮癌と診断された新鮮症例 55 例 (stage1/2 26 症例、stage3/4 29 症例) を対象とし、術前血清を用いた multiplex suspension array 法を用いたスクリーニングおよび生化学的検査による検討を行った。multiplex suspension array 法においては、Interleukin (IL)-2, 4, 6, 8, 10, Granulocyte macrophage colony-stimulating factor (GM-CSF), Interferon (IFN)-γ, Tumor necrosis factor (TNF)-α を対象とした。解析は、Kaplan-Meier 法、 Log-rank test、T-test および Fisher の正確検定にて、予後および各種因子との相関を検討した。
予後との相関では、IL-6 および IL-8 のみ早期癌患者において、 disease free survival との相関が認められた (P<0.05)。各因子間においては、IL-6/IL-8 間 (P<0.001)、IL-6/TNFα 間 (P<0.001)、IL-8/TNFα 間 (P=0.012) に相関が認められた。また、IL-6 は CRP (P=0.004) および ALB (P=0.029) とそれぞれ正および負の相関が認められた。
今回の検討において、予後予測因子として IL-6/8 の有用性が示唆される結果となった。いずれも TNFα との強い相関が認められ転写因子である NF-κB が重要な分子となる可能性が考えられた。現在、腫瘍微小環境との関連因子などについて解析を進めており、口腔扁平上皮癌の予後予測および治療における新たなアプローチとしての可能性について検討を行っている。

キーワード

臓器別:口腔

手法別:バイオマーカー

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