演題抄録

ミニシンポジウム

開催概要
開催回
第54回・2016年・横浜
 

Peritoneal cancer indexから見た腹膜偽粘液腫に対する腹膜切除の手術成績の検討

演題番号 : MS8-1

[筆頭演者]
水本 明良:1 
[共同演者]
平野 正満:1、高尾 信行:1、一瀬 真澄:1、野口 耕右:1、米村 豊:2

1:社会医療法人誠光会草津総合病院・腹膜播種センター、2:NPO腹膜播種治療支援機構

 

腹膜偽粘液腫は通常の治療法での5年生存率は20-50%程度と報告されている。腹膜偽粘液腫に対しては1990年代から行われている腹膜切除による腫瘍の肉眼的完全切除により良好な予後が得られることが報告されてきた。われわれは、手術時の腹膜播種の程度peritoneal cancer index (PCI)がその予後に有意に影響することを報告してきた。今回、PCIの程度による腹膜切除術の手術成績を検討した。
【対象】471例の腹膜偽粘液腫症例に対して腹膜切除術を施行した。腹膜切除は大網や小網を含む広範囲腹膜切除と各種臓器切除を組み合わせて、可及的な肉眼的完全切除を目指した。切除後には抗癌剤を含む42度の温生食で1時間の温熱化学療法を行った。
【方法】術中にPCI(腹腔内を13ヶ所に細分し腫瘍のサイズにより0-3点で分けたもの)を算出し、PCI 0-9 (P-9) 86例、PCI 10-19 (P-19) 93例、PCI 20-29 (P-29) 120例、PCI 30-39 (P-39) 172例の4群に分け、それぞれの手術成績を検討した。
【結果】P-9、P-19、P-29、P-39各群の平均手術時間はそれぞれ263、321、326、301分、平均出血量1.2、1.8、2.3、3.2L、肉眼的完全切除の割合94、89、64、29%、術後合併症の割合28、38、48、56%、平均術後在院日数41、54、61、68日、手術後3年生存率94、77、82、50%、5年生存率は90、67、67、32%であった。
【考察】PCIが低値であればあるほど手術侵襲は低く、長期予後が期待できる。一方、PCIが30点以上の症例においても手術による減量で予後の延長が期待できる。

キーワード

臓器別:大腸・小腸

手法別:手術療法

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