演題抄録

ミニシンポジウム

開催概要
開催回
第54回・2016年・横浜
 

Stage Ⅳ大腸癌に対するR0切除後のnomogramを用いた予後予測式の構築

演題番号 : MS56-2

[筆頭演者]
三吉 範克:1 
[共同演者]
大植 雅之:1、安井 昌義:1、杉村 啓二郎:1、友國 晃:1、秋田 裕史:1、文 正浩:1、小林 省吾:1、高橋 秀典:1、大森 健:1、宮田 博志:1、藤原 義之:1、矢野 雅彦:1

1:地方独立行政法人大阪府立病院機構大阪府立成人病センター・外科

 

【はじめに】根治切除可能な大腸癌治療の第一選択は手術である。しかし、stage IV大腸癌については、大腸癌治療ガイドライン上も、遠隔転巣ならびに原発巣がともに切除可能な場合には、原発巣の根治切除を行うとともに遠隔転移巣の切除を考慮すると記載されてはいるが、これらの切除後の再発および予後の予測は困難である。今回われわれは当院でR0切除を行ったstage IV 大腸癌症例の臨床病理学的因子を用いて、切除後の再発転移および癌関連死亡リスクに関する予後予測モデルを、nomogramを用いて検討したので、これを報告する。
【対象】1983年1月から2008年12月までに当院で原発巣および遠隔転移巣に対してR0切除を施行した同時性肝転移、肺転移を伴うstage IV 大腸癌83例を対象に検討した。対象患者について、術前治療を行った症例は除外した。遠隔無再発生存期間(distant metastasis-free survival; DMFS)と癌特異的生存期間(cancer-specific survival; CSS)について検討を行った。統計解析についてはR (version 3.1.2)を用い、予測モデルの構築についてはnomogramを用いた。【結果】臨床病理学的因子について単変量解析を行ったところ、DMFSについては、大腸癌取り扱い規約におけるN因子、遠隔転移部位について有意な相関を認めた(p<0.05)。CSSについては、術前血清CEA値、腫瘍の局在、大腸癌取り扱い規約におけるT因子、N因子、遠隔転移部位について有意な相関を認めた(p<0.05)。これらの因子についてnomogramを用いた再発リスクおよび癌関連死亡リスクの予測式を構築したところ、それぞれのc-indexは0.631および0.803であった。【結語】肝転移、肺転移を伴うstage IV大腸癌に対するR0切除後の予後予測モデルを構築した。従来のstaging systemに加えて、個々の患者について術後治療および慎重な経過観察を行う上での一助となりうることが示唆された。

キーワード

臓器別:大腸・小腸

手法別:疫学・予防

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