演題抄録

ミニシンポジウム

開催概要
開催回
第54回・2016年・横浜
 

血管新生阻害薬における尿定性と尿蛋白定量/尿クレアチニン比による投与可否の検討

演題番号 : MS44-4

[筆頭演者]
鈴木 栄:1 
[共同演者]
新津 京介:1、清崎 浩一:2、堀口 久光:1、力山 敏樹:2

1:自治医科大学・附属さいたま医療センター・薬剤部、2:自治医科大学・附属さいたま医療センター・一般消化器外科

 

【目的】
血管新生阻害薬(抗VEGF抗体薬・抗VEGFR抗体薬)を適正使用するために、臨床検査値の中で尿蛋白定性と尿蛋白定量による適正基準が設定されている。その中で尿蛋白定性が2+の場合、投与中止となっているが、24時間蓄尿で1日の尿蛋白量が2g以下であれば投与可能となっている。外来化学療法では、24時間蓄尿を行うことが困難な場合があり、尿蛋白定量/尿クレアチニンから簡易的に1日の尿蛋白量(推定値)を算出する方法があるが、比較検討を行った報告が少ないのが現状である。そこで、尿蛋白定性1+以上の時、尿蛋白定性と尿蛋白定量/尿クレアチニン比の関係及び投与可否について後方視的調査を行った。
【方法】
2015年1月から2016年3月までにベバシズマブを投与した患者(卵巣がん62例、大腸がん95例、肺がん32例、脳腫瘍4例)とラムシルマブ(胃がん2例)の尿蛋白定性、尿蛋白定量と尿クレアチニン値、血清クレアチニン値を調査した。
【結果】
尿蛋白定性1+以上では、大腸がん(16例)卵巣がん(22例)肺がん(7例)胃がん(1例)
発現していた。尿蛋白定量/尿クレアチニン比は、尿蛋白定性1+で全症例2g以下であったが、2+では、卵巣がん症例で1例、2g以上の発現があった。尿蛋白定性3+では、8例中7例が2g以上の発現であったが、肺がん症例で1例、2g以下で投与可能な症例があった。
【考察】
24時間蓄尿な困難な場合、尿蛋白定量/尿クレアチニン比を算出し、1日の尿蛋白量を推定することは、ベバシズマブの投与可否を判断する上で重要な判断基準の1つであり、ベバシズマブ及びラムシルマブを治療継続及び十分な治療効果を得るためにも有用な手段となり得ることが考えられた。

キーワード

臓器別:その他

手法別:分子標的治療

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