演題抄録

ミニシンポジウム

開催概要
開催回
第54回・2016年・横浜
 

制吐作用を目的としたオランザピン10mgと5mgの有効性と安全性を評価する用量設定試験

演題番号 : MS44-2

[筆頭演者]
中山 季昭:1 
[共同演者]
酒井 洋:2、矢内 貴子:3、橋本 浩伸:3、後藤 悌:4、瀧口 友美:5、大柳 文義:6、中尾 將彦:7、武田 晃司:8、新井 隆広:9、湊 浩一:10、鈴木 賢一:5、岩佐 悟:11、長島 健悟:12、山本 昇:11

1:埼玉県立がんセンター・薬剤部、2:埼玉県立がんセンター・呼吸器内科、3:国立研究開発法人国立がん研究センター中央病院・薬剤部、4:国立研究開発法人国立がん研究センター中央病院・呼吸器内科、5:公益財団法人がん研究会有明病院・薬剤部、6:公益財団法人がん研究会有明病院・呼吸器内科、7:大阪市立総合医療センター・薬剤部、8:大阪市立総合医療センター・腫瘍内科、9:群馬県立がんセンター・薬剤部、10:群馬県立がんセンター・呼吸器内科、11:国立研究開発法人国立がん研究センター中央病院・先端医療科、12:千葉大学・大学院・医学研究院 グローバル臨床試験学

 

【背景】
高度催吐性化学療法(HEC)の嘔吐に対するアプレピタント(APR)、デキサメタゾン (DEX)併用下でのグラニセトロンとパロノセトロン(PAL)の有効性を比較した第3相試験(TRIPLE試験)において、PAL群の嘔吐完全抑制(CR)割合は急性期(0-24hr)92%、遅発期(24-120hr)67%であった。遅発期の制吐効果はまだ十分とはいえず、さらなる改善が望まれる。
【目的】
HECの嘔吐予防に対するAPR、DEX、PALの3剤併用療法に追加するオランザピン(OLZ)において、10mg群と5mg群の有効性と安全性をランダム化第2相試験にて評価した。
【方法】
CDDP(≥50mg/m2)を含むHECを受ける患者を対象にOLZ 10mg群と5mg群にランダムに割り付け、二重盲検で実施した。標準制吐療法のAPR (125 mg p.o. on day 1, 80 mg p.o. on days 2-3) +DEX (9.9 mg i.v. on day 1, 6.6 mg i.v. on days 2-4) +PAL (0.75 mg i.v. on day 1) に加え、OLZ (10 or 5mg)はday1-4の夕食後に内服とした。主要評価項目は遅発期におけるCR割合とし、閉手順を適用してヒストリカルコントロール(TRIPLE試験のPAL群における遅発期のCR割合)に対する優越性の確認を実施した。
【結果】
2014年7月から2015年3月までに6施設から153例が登録された。遅発期のCR割合はOLZ 10mg群で77.6%(80% CI, 70.3-83.8, p=0.01)、5mg群で85.7% (80% CI, 79.2-90.7, p<0.001)であった。また、副次評価項目である全期間(0-120h)における悪心・嘔吐総制御割合はOLZ 10mg群で59.2%、5mg群で62.3%であった。OLZと関連のある有害事象は眠気が最も多く10mg群/5mg群=53.3%/45.5%、その他、口渇が6.7%/1.3%、高血糖が4.1%/5.2%であった。
【結論】
OLZ 10mg群、5mg群ともにヒストリカルコントロールと比較し遅発期のCR割合が有意に改善した。懸念された眠気の発現割合は5mg群で少ない傾向がみられたため、第3相試験におけるOLZの用量は5mgとする。

キーワード

臓器別:その他

手法別:支持療法

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