演題抄録

ミニシンポジウム

開催概要
開催回
第54回・2016年・横浜
 

再々発頭頸部扁平上皮癌における硼素中性子捕捉療法の治療効果予測因子の検討

演題番号 : MS28-5

[筆頭演者]
粟飯原 輝人:1 
[共同演者]
平塚 純一:2、石川 仁:1、大西 かよ子:1、福光 延吉:1、神谷 伸彦:2、原田 保:3、櫻井 英幸:1

1:筑波大学・放射線腫瘍科、2:川崎医科大学・放射線医学(治療)、3:川崎医科大学・耳鼻咽喉科

 

はじめに:硼素中性子捕捉療法(BNCT) は、主に癌組織に集積した硼素(10B)と原子炉から抽出した熱中性子との核反応で生じる高LET放射線(α粒子)により癌細胞だけにエネルギーを集中させる事が可能な癌治療で,本治療初期治療効果は治療前18FBPA-PET検査で予測可能と言われている.
今回我々はBNCTを行った再発頭頸部扁平上皮癌症例において,事前に施行した18FBPA-PET検査における硼素化合物の集積を後方視的に再計測することで,18FBPA-PET検査と治療効果の相関を検討した.
対象:2003年10月から2007年9月までに京大原子炉実験所および日本原子力機構東海原子炉にてBNCTを行った再々発頭頸部扁平上皮癌10例(局所効果CR:5例,PR:3例,NC:2例)である.
方法: 18FBPA-PET検査のデーターを,腫瘍と正常組織の硼素化合物集積比(T/N比)を正常組織を左心室ROI(N),腫瘍内ROIの最大値(Tmax)と最小値(Tmin)を測定し治療結果との関連を検討し,CR症例5例とPR・NC症例5例について,Tmax/N比,Tmin/N比,GTV,T/N比2.5以上のGTV体積比,照射部位表面中性子線量の比較検討を行った.
結果:全例,Tmax/N比は2.5以上であった.そのうち Tmin/N比が2.5以上の症例は3例であった.Tmin/Nが2.5以上であった全症例はCRであったが,Tmin/Nが2.5以下の症例7例中2例はCRであった.
CR症例5例とPR・NC症例5例の各項目の比較において,Tmin/N比と照射部位表面中性子線量に統計学的有意差を認めた(p=0.008,p=0.046).
まとめ:本研究の結果からBNCTの治療効果と18FBPA-PETでのT/N比は初期治療効果の推測となり,特に腫瘍内ホウ素濃度最小値が治療効果予測に大きな影響を与える事,その治療効果は,照射部位の中性子線量の確保が必要である事が示唆された.

キーワード

臓器別:頭頸部

手法別:放射線治療

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