演題抄録

ミニシンポジウム

開催概要
開催回
第54回・2016年・横浜
 

局所進行舌癌に対する逆行性超選択的動注化学放射線療法 ―101例の治療成績について―

演題番号 : MS28-2

[筆頭演者]
光藤 健司:1 
[共同演者]
小栗 千里:1、南山 周平:1、飯田 昌樹:1、岩井 俊憲:1、中島 英行:1、小泉 敏之:1、來生 知:1、廣田 誠:1、藤内 祝:1

1:横浜市立大学・大学院医学研究科・顎顔面口腔機能制御学

 

口腔癌は手術が標準治療であるが,局所進行口腔癌に対する手術は術後の摂食,嚥下,発音などの機能障害だけでなく,整容的な問題が生じることもある。そのため近年では化学放射線療法の進歩により局所進行口腔癌に対しても手術回避による機能温存が図られるようになってきた。その中で超選択的動注法を用いた化学療法と放射線の同時併用療法は優れた局所制御率から口腔癌を含む頭頸部癌に対し臓器温存が可能となってきた。われわれは手術と同等以上の根治性を目指し,進行口腔癌対する逆行性超選択的動注化学放射線療法を開発した。この方法は超選択的動注化学療法と放射線療法との連日の同時併用が可能となることから高い抗腫瘍効果が得られ,また安全性の高い方法である。今回われわれは局所進行舌癌に対し,逆行性超選択的動注化学放射線療法(以下動注CCRT)を施行し,その治療効果および原発の手術回避について検討したので報告する。
2006年8月から2015年6月まで根治的動注CCRTを施行した舌扁平上皮癌101例を対象とした。観察期間は3か月から113か月(中央値36か月),病期分類はstage II:20例(19.8%),stage III:25例(24.8%),stage IV:56例(55.4%)であった。治療方法は浅側頭動脈,後頭動脈より逆行性に腫瘍の栄養動脈に逆行性に動注カテーテルを留置し,動注CCRTを5-7週間 (docetaxel: 50-70 mg/m2, cisplatin: 125-175 mg/m2, RT: 50-70 Gy)施行した。
治療終了後の臨床的治療効果判定はCR:96/101例(95.0%)であった。101例中78例(77.2%)は生存,23例(22.8%)は死亡した。3年累積生存率および局所制御率はそれぞれ77.7%,86.1%と良好な結果であった。
進行舌癌に対する動注CCRTは原発部位の手術回避が可能となり,良好な予後が期待できる有用な治療法である。

キーワード

臓器別:口腔

手法別:放射線治療

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