演題抄録

ワークショップ

開催概要
開催回
第53回・2015年・京都
 

マルチリーフコリメーターを用いた新たな画像投影法によるCTガイド下乳房温存手術

演題番号 : WS74-1

[筆頭演者]
三好 哲太郎:1 
[共同演者]
榊原 雅弘:2、塩原 正之:1、吉岡 茂:1、若月 一雄:1、片岡 雅章:1、新井 周華:1、宮澤 康太郎:1、相田 俊明:1、太枝 良夫:1、宮崎 勝:2

1:千葉市立海浜病院外科、2:千葉大学大学院臓器制御外科

 

乳房温存手術は標準術式として確立しているが、近年全摘再建術や部分再建術の普及により乳癌手術は多様化し、個別化の時代に突入している。乳癌手術では根治性と整容性を両立する事が求められるが、再建を伴う手術は施設の選択や長期成績等の問題が残り、依然として乳房部分切除術の果たす役割は大きい。整容性に影響する因子としては多々あるが、乳房部分切除術においては、適応症例の選択に始まり、切除範囲の決定、乳房受動のテクニック等がある。切除範囲の決定に際してUSや触診によるマーキングが一般的に行われるが、DCISや乳管内成分など対応できない症例も少なくない。切除断端を担保した状態での切除量の縮小化が整容性の向上に寄与すると考える。客観性を高めたMRI画像やMDCT画像を用いた画像ガイド手術はこれまでにも報告されており、画像情報を再現する方法として優れている。放射線治療のパッケージはシュミレーションCT、治療計画ソフト、照射装置からなるが、画像情報を3次元的に復元し、投影する方法として放射線治療においてその正確性及び安全性は確立している。今回、我々はこのパッケージを乳癌手術に応用し、放射線治療計画装置を用いて切除範囲を決定し、マルチリーフコリメーター(MLC)を用いてCT画像上でのこれらの病変の詳細な広がりを乳房皮膚上に直接マッピングする方法での乳房温存手術を考案した。MLCとは放射線照射装置の照射口に装着されている櫛の歯状の金属板で放射線の遮蔽装置であり、放射線照射において標的の形に合わせた様々な不整型照射野を自在にかつ正確に設定するための装置である。撮影時、マーキング時、手術時で同一の体位を取るために固定具で頭部、両側上肢を固定した状態でポジショニングを行う。CT撮影を行い、位置情報を治療計画装置に転送して腫瘍の輪郭、進展範囲を入力し、切除範囲を決定する。切除marginはmm単位で設定可能で、腫瘍の形状、切除範囲のいずれも皮膚上に投影できる。投影角度も自由に選択できるため、切除体積が最小になる投影が可能である。極めて正確に且つ簡単に画像情報を乳房皮膚上に再現できるため、US等で評価困難な非限局型病変にも対応可能である。
2014年6月からこれまでにDCIS及び乳管内成分を伴う浸潤癌の13例に対して本法を施行した。本会ではこれまでの結果を報告するとともに、本法手技の詳細を提示する。

キーワード

臓器別:乳腺

手法別:手術療法

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