演題抄録

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開催回
第53回・2015年・京都
 

膵癌に対する審査腹腔鏡の安全性および有効性の検討

演題番号 : WS71-3

[筆頭演者]
森川 孝則:1 
[共同演者]
石田 昌玄:1、岡田 良:1、青木 豪:1、大沼 忍:1、深瀬 耕二:1、坂田 直昭:1、大塚 英郎:1、水間 正道:1、林 洋毅:1、中川 圭:1、武者 宏昭:1、元井 冬彦:1、内藤 剛:1、海野 倫明:1

1:東北大学大学院消化器外科学

 

[背景]
膵癌は診断時に既に進行癌であることが多く,いわゆるBoardeline resectable症例に対する治療法選択に難渋する場合が多い.その治療選択肢決定のためには,治療前の進展度診断が極めて重要となるが,MDCT,MRI,PETなどの画像診断が進歩してきた現在でも,膵癌の正確な病期診断には限界がある.審査腹腔鏡は画像上同定できない微小肝・腹膜転移の診断が可能であり,治療前の正確な病期診断に有用と考えられている,今回,我々の施設での審査腹腔鏡の現状について検討したので報告する.
[方法]
2010年1月から2015年4月までに進行膵癌に対して審査腹腔鏡を施行した症例をretrospectiveに解析した.
[結果]
対象症例は21例,男性9名,女性12名,平均年齢は61.3歳であった.審査腹腔鏡は腹腔内洗浄細胞診,腹膜播種検索,肝転移検索を行い,結節を認めた場合は生検を行うこととしており,平均手術時間は95分,平均出血量は3.2 mLであった.術後在院日数中央値は5(2-99)日であり,同じ入院期間中に化学放射線療法・手術療法を行った症例は在院日数が延長していた.術後合併症として小腸穿孔を1例に認めたものの初期の症例であり,他20例は問題無く経過した.審査腹腔鏡にてCY(+)と診断された症例が6例,M1(HEP)が1例あり,その後それぞれ全身化学療法を施行,残り14例中10例が開腹術を施行(3例は施行予定),うち2例が非切除であり,局所進行および腹膜播種がその理由であった.最終的に,3分の1の症例が審査腹腔鏡による開腹術回避が可能であった.
[結語]
審査腹腔鏡の導入により進行膵癌の正確な病期診断が可能と考えられる.局所進行膵癌の開腹非切除率は20~57%と報告されており,適切な治療法選択のためにも審査腹腔鏡は有用である.

キーワード

臓器別:膵臓

手法別:内視鏡手術

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