演題抄録

ワークショップ

開催概要
開催回
第53回・2015年・京都
 

p-NETに対する治療戦略の検討

演題番号 : WS71-2

[筆頭演者]
板倉 淳:1 
[共同演者]
渡部 光章:2、細村 直弘:2、雨宮 秀武:2、川井田 博充:2、河野 寛:2

1:山梨大学医学部臨床教育センター、2:山梨大学医学部消化器・乳腺内分泌外科

 

【目的】近年画像診断の進歩、EUS-FNAによる術前診断精度の向上により切除されるp-NETが増加している。またWHOの病理分類と臨床経過の対比は手術適応と術式を確立していく上で重要である。今回、当院で切除したp-NET症例の病理所見と臨床所見から今後の治療戦略を検討した。【方法】2000年1月より2015年2月までに当科で切除術を施行した48例を対象に、2010年WHO分類と臨床所見、術後経過について検討した。【結果】男性27例、女性21例、平均年齢60.6歳(33-81)、頭部21例、体尾部27例、多発2例であった。G1が33例、G2は14例、G3が1例であった。手術時肝転移を認めた症例は4例、リンパ節転移を認めた症例は4例で、MEN-1型の2例で多発病変を認めた。機能性でインスリノマが3例、ガストリノーマとグルカゴノモーマがそれぞ2例であった。最大径の平均はG1が13.5mm、G2が27.5mmであった。再発を認めたのはG1で1例、G2症例で2例で、G1の症例は同時整肝転移のあったMEN-1型で肝再発で、G2症例のうち1例は残膵再発で、1例が術後3年目と6年目にリンパ節転移と肝転移再発を認めた。遠隔転移、再発を認めた症例の平均腫瘍径は39.0mmでMIB-1indexの平均は5.6%、転移・再発を認めていない症例では平均腫瘍径13.6mm、MIB-1indexの平均が2.0%で腫瘍径、MIB-indexともに有意に転移・再発症例で高くなっていた。同時性肝転移の2例が原病死し、同時性リンパ節転移の2例と再発の3例は生存中で、他病死が2例であった。異時性リンパ節・肝転移再発例では手術に加え、SSTR2a、mTOR陽性であったためオクトレオチドLAR、エベロリムスで治療生存中である。【考察】腫瘍径が20mm以上、MIB-1indexが5%以上の症例では転移再発を考慮して郭清を伴う標準的な手術が必要であり、転移・再発症例でも可及的切除と薬物療法との集学的治療で病勢のコントロールが可能と考えられた。一方、腫瘍径が20mm以下でG1と評価できるものは縮小手術を考慮できると考えられた。

キーワード

臓器別:膵臓

手法別:手術療法

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