演題抄録

ワークショップ

開催概要
開催回
第53回・2015年・京都
 

膵癌におけるGEMとVPA併用療法によるMICA/B発現増強とγδT細胞傷害活性への影響

演題番号 : WS70-3

[筆頭演者]
宮下 知治:1 
[共同演者]
三木 健次:2、神垣 隆:2、中沼 伸一:1、酒井 清祥:1、牧野 勇:1、林 泰寛:1、中川原 寿俊:1、田島 秀浩:1、高村 博之:1、伏田 幸夫:1、太田 哲生:1

1:金沢大学大学院医学系研究科消化器・腫瘍・再生外科、2:株式会社メディネット 先端医科学研究所

 

【目的】当教室では膵癌細胞株を用いて低濃度のgemcitabine(GEM)を投与することによりMHC class I chain-related gene A/B(MICA/B)の発現が増強することを報告してきた。また術前化学療法でGEMを使用した患者の切除標本でも癌細胞表面にMICAの発現が増強していることも報告している。今回、以下について検討した。①低濃度GEMにValproic acid(VPA)を併用することによりMICA/B発現の相乗効果の有無、②併用によるMICA/Bの発現増強によりγδT細胞の傷害活性増強の有無。
【細胞および方法】膵癌細胞株であるPANC-1、BxPC-1、HPAFⅡ、MIAPaCa-2、Capan-1、Capan-2、AsPC-1を用いGEMはcytostaticな濃度0.001μMに設定し、VPAを負荷しMICA/Bの発現を検討した。またMICA/Bの発現増強に対するγδT細胞傷害活性をcytotoxicity assayで検討した。
【結果】VPAの濃度は臨床上の投与量である0.7mMでMICA/Bの発現の増強が認められた。またGEM+VPAにおいてそれぞれの単独よりもMICA/Bの発現が増強しており、相乗効果が認められた。一方、γδT細胞の傷害活性の向上は認められなかった。
【結語】膵癌化学療法において低濃度GEMにVPAを併用することによりたMICA/Bの発現が増強し、腫瘍の免疫逃避機構を解除する一翼を担う可能性が示唆された。一方、γδT細胞の傷害活性の向上には、さらなる工夫が必要であると考えられた。

キーワード

臓器別:膵臓

手法別:化学療法

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