演題抄録

ワークショップ

開催概要
開催回
第53回・2015年・京都
 

進行性腎細胞癌に対するeverolimus治療効果予測の臨床的検討:FDG PET/CTの可能性

演題番号 : WS61-5

[筆頭演者]
伊藤 悠城:1 
[共同演者]
中井川 昇:1、立石 宇貴秀:3、槙山 和秀:1、林 成彦:1、池田 伊知郎:4、井上 登美夫:2、矢尾 正祐:1

1:横浜市立大学附属病院泌尿器科、2:横浜市立大学附属病院放射線医学、3:東京医科歯科大学医学部附属病院放射線科、4:横浜南共済病院泌尿器科

 

【目的】進行性腎癌に対する分子標的薬の有用性の報告が散見される中、その治療効果を投薬前に予測する事の難しさが、大きな課題となっている。我々はこれまで、進行性腎癌に対するsunitinibおよびsorafenibの治療効果を、FDG PET/CTにより予測し得ることを報告してきた。今回、everolimus の抗腫瘍効果をFDG PET/CTによって予測し得るかどうか、さらには早期評価し得るかどうかを検討した。
【方法】everolimus投与開始前後にFDG PET/CTを施行した進行性腎細胞癌症例23症例を対象に検討を行った。CT scanにて腎癌病変と診断された部位において、FDGの取り込みを定量化したSUV(standardized uptake value:組織の放射能(Bq/g)/(投与量(Bq/g)÷体重(Kg)))を測定し、各症例におけるすべての腎癌病変においてその集積が最も高いSUV値(SUVmax)と臨床経過の相関について検討を行った。
【結果】治療開始後(中央値:35日目) の評価にてSUVmaxが5.0未満の11症例の無増悪生存期間(PFS)中央値は15.4ヶ月(95% CI 8.4-22.5)、5.0以上の12症例のPFS中央値は 1.2ヶ月(95% CI 0.0-5.91)と2群間に強い有意差を認めた(P=0.0016)。一方、治療開始前のSUVmaxとPFSに相関は認めなかった。前治療中に評価を行った症例と休薬中に評価を行った症例が混在しているためと思われ、TKI治療中に前評価した19症例のみで検討すると治療切り替え前のSUVmaxが高値な症例はPFSが短い傾向であった((P=0.077)。
【結語】FDG PET/CTを用いて治療前に評価することでeverolimus治療のPFSを予測できることに加え、治療開始1か月後に再度評価することでより正確なPFSを予測できるため、everolimusの投与を検討する際には積極的にFDG PET/CTを活用すべきと思われた。

キーワード

臓器別:腎・尿路・膀胱

手法別:分子標的治療

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