演題抄録

ワークショップ

開催概要
開催回
第53回・2015年・京都
 

経時的FDG PET/CTによる腎細胞癌の血管新生阻害剤に対する抵抗性の評価

演題番号 : WS61-4

[筆頭演者]
中井川 昇:1 
[共同演者]
近藤 慶一:1、蓮見 壽史:1、上野 大樹:1、南村 和宏:1、井上 登美夫:2、矢尾 正祐:1

1:横浜市立大学大学院泌尿器科学、2:横浜市立大学大学院放射線科学

 

(目的)
血管新生阻害を目的としたチロシンキナーゼ阻害剤(TKI)は進行性腎細胞癌に対し一定期間有効性を示すが、その効果は一時的である。腎細胞癌がどのようにしてTKIに対する抵抗性を獲得するのか、そのメカニズムを解明するためにTKI治療中の腎細胞癌患者を対象にグルコースの集積を画像として評価するFDG PET/CTを経時的に施行し、グルコース集積の変化と耐性獲得の関連性について検討を行った。
(方法)
TKI治療を行った38例の腎細胞癌患者を対象に治療開始前からprogression of disease (PD)と判定されるまで総計162回のPET/CT評価を行い、FDGの集積を半定量化したStandardized Uptake Value (SUV)の変化を追跡した。また、腎細胞癌細胞株786-Oを用いて低酸素下におけるglucose transporter 1 (GLUT-1)の発現の変化を解析した。
(結果)
38例中10例では治療後にSUVの上昇を認め、28例はSUVの低下を認めた。低下を認めた28例のうち23例(82%)は治療中にSUV上昇を認めた。すなわち、合計33例(87%)がPDと判定された際にSUVの上昇を認めた。19例(50%)においてPD判定時のSUVが治療前のSUVと比較し高値を示した。また、低酸素下で生存していた786-O細胞ではGLUT-1の発現が亢進していた。
(結語)
グルコースの取り込みの亢進が腎細胞癌のTKIに対する抵抗性獲得に関連性があることが明らかになった。同時にFDG PET/CTによって腎細胞癌のTKIに対する抵抗性獲得を早期にモニタリングできる可能性が示唆された。

キーワード

臓器別:腎・尿路・膀胱

手法別:分子標的治療

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