演題抄録

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開催回
第53回・2015年・京都
 

子宮頸癌に対する放射線治療後の骨障害に関する後方視的検討

演題番号 : WS57-5

[筆頭演者]
山本 香澄:1 
[共同演者]
長尾 昌二:1、小菊 愛:1、三輪 真唯子:1、森本 明美:1、松村 聡子:1、若橋 宣:1、市田 耕太郎:1、須藤 保:1、山口 聡:1、藤原 潔:1

1:兵庫県立がんセンター婦人科

 

【目的】子宮頸癌に対する骨盤放射線治療(RT)後の骨折の好発部位及び頻度とリスク因子を明らかにすること。
【背景】放射線治療は子宮頸癌の主要な根治的治療法の1つであり、局所進行例を対象に根治照射、術後照射などが広くおこなわれている。骨粗鬆症の合併率の高い、閉経後の高齢者に行われることが多く、放射線治療後の骨盤骨折の頻度は17%程度と報告されている。若年者では根治後の生命予後が長く、骨盤骨折を生じた場合には長期に亘ってQOLの低下を招きうる。骨折のリスク因子を明らかにすることでハイリスク群に対し治療開始前から骨密度の測定や薬理学的介入をすることで骨折を予防することが期待される。
【方法】2003年から2012年の10年間に子宮頸癌の診断でRTを行った561例について後方視的に骨盤骨折の発生頻度や部位、臨床背景を検討した。
【成績】適格533例(術後RT105例、術後化学放射線療法(CCRT)193例、根治RT65例、根治CCRT170例)中84例(15.8%)に骨盤骨折を認め、部位は仙骨39例(46.4%)、恥骨27例(32.1%)、腰椎25例(29.8%)、仙腸関節22例(26.2%)であった。34例(40.9%)はRT開始から1年以内に骨折が発生し、骨折までの期間の中央値は14カ月であった。骨折例の年齢は非骨折例に比し有意に高く(中央値72.5 vs. 55歳、p<0.001)、82例(98%)は閉経後であった。また、根治治療例は術後治療例より高率に骨折が発生した(25.1vs.9.2%、p<0.001)。喫煙歴、BMI、合併症、化学療法併用、組織型と骨折の関連は認めなかった。
【結論】子宮頸癌におけるRT後の骨盤骨折は高齢、閉経後、根治治療例においてリスクが高い。これらの症例では治療開始前から骨密度測定や薬物投与などの積極的な介入が必要と考えられる。

キーワード

臓器別:子宮

手法別:放射線治療

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