演題抄録

ワークショップ

開催概要
開催回
第53回・2015年・京都
 

子宮頸部腺癌に対する化学放射線療法の治療成績

演題番号 : WS57-1

[筆頭演者]
野中 哲生:1 
[共同演者]
中山 優子:1、溝口 信貴:1、萩原 靖倫:1、川上 正悟:1、早川 豊和:1、小野瀬 亮:2、加藤 久盛:2

1:地方独立行政法人神奈川県立病院機構神奈川県立がんセンター放射線腫瘍科、2:地方独立行政法人神奈川県立病院機構神奈川県立がんセンター婦人科

 

【目的】子宮頸部腺癌に対する化学放射線療法の治療成績を解析する.【対象・方法】当院にマイクロセレクトロンが導入された2007年1月から2013年12月までに根治的に放射線治療が施行された子宮頸癌289例のうち,病理組織が腺癌あるいは腺扁平上皮癌と診断され,化学放射線療法が施行された26例(腺癌:19例,腺扁平上皮癌:7例)を対象とした.年齢の中央値は57歳(26-69歳),臨床病期別(FIGO)にはIIB期が8例,IIIA期が1例,IIIB期が17例であった.画像所見でリンパ節転移を有していた症例は7例で,腹部大動脈周囲リンパ節転移を有した症例は4例であった.また,原発腫瘍の最大径の中央値は4.9 cmであった.放射線治療は骨盤外部照射とマイクロセレクトロンによる高線量率腔内照射を用いて行った.外部照射および腔内照射の総線量の中央値は50 Gyおよび27 Gyで,総治療期間の中央値は49日であった.全身化学療法はシスプラチン40 mg/m2を週1回,5コース以上同時併用することを基本方針とした.【結果】生存者は14例で観察期間の中央値は65ヵ月であった.全例の5年全生存率(OS)は50%,局所制御率(PC)は56%,遠隔非再発率は51%であったが,最大腫瘍径が5.0 cm以上の症例でOS,PCともに有意に不良な結果であった.その他の因子ではリンパ節転移を認めなかった症例および病理組織型が腺扁平上皮癌の予後が良好であったが有意な差とはならなかった.一方,臨床病期別の治療成績に明らかな差は認められなかった.また,総治療期間が50日を超えた症例ではPCが不良であった.再発は15例に認められた.そのうち局所再発(照射野)のみが6例,遠隔再発のみが4例,局所および遠隔再発を認めた症例が5例であった.【結語】当院での子宮頸部腺癌に対する化学放射線療法の治療成績は諸家の報告とほぼ同様であった.今回の結果から遠隔再発だけではなく局所制御が不良であったことから,局所の治療強度を強める必要があることが示唆された.

キーワード

臓器別:子宮

手法別:放射線治療

前へ戻る