演題抄録

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開催概要
開催回
第53回・2015年・京都
 

腎機能から見た骨修飾薬デノスマブとゾレドロン酸の選択

演題番号 : WS44-6

[筆頭演者]
湯浅 健:1 
[共同演者]
萩原 喜一:1、佐野 雅之:1、上原 翔:1、小川 将弘:1、林 達郎:1、山崎 六志:1、砂倉 瑞明:1、山本 真也:1、増田 均:1、福井 嚴:1、米瀬 淳二:1

1:公益財団法人がん研究会有明病院

 

【目的】前立腺癌をはじめとして尿路上皮癌、腎癌など泌尿器科癌は骨転移を多く認め、骨関連事象(skeletal related event: SRE)の予防にデノスマブやゾレドロン酸などの骨修飾薬が投与される機会が多いが、この両剤の選択については一定の見解はない。今回、当科におけるデノスマブ投与患者の腎機能の面から臨床経過を検討した。【対象と方法】2012年1月以降当科においてデノスマブ投与を投与した骨転移症例について、ゾレドロン酸前治療の有無、変更理由、腎機能の臨床経過について後方視的に検討した。【結果】症例は118人、男性104人、女性14人。原疾患では、前立腺癌69人(58%)、腎癌27人(23%)、 尿路上皮癌22人(19%)、年齢の中央値は71歳(Inter-quartile range: IQR 66-77)であった。デノスマブから導入した症例は61人(52%)で、ゾレドロン酸からの変更例が57例(48%)であった。デノスマブから導入した症例では、投与回数中央値は10回(IQR 6-16回)でデノスマブ投与初回と最新のクレアチニン・クリアランス中央値は、78ml/min(IQR: 75%-88%)、75ml/min(IQR:72%-85%)で有意差を認めなかった。ゾレドロン酸からデノスマブへの変更理由は血清クレアチニン上昇が28例(49%)、穿刺困難が12例(21%)であった。血清クレアチニン上昇によりゾレドロン酸から変更した症例のゾレドロン酸投与回数中央値は16回(IQR 10-23回)、relative dose intensity (RDI)中央値は83% (IQR: 75%-88%)であった。ゾレドロン酸初回投与時、ゾレドロン酸投与終了時、デノスマブ投与3か月後、6カ月後のクレアチニン・クリアランス中央値は、48ml/min、37ml/min、44ml/min、および45ml/minでゾレドロン酸投与中に有意に減少し(P<0.001)、デノスマブ変更後に改善を認めた(P=0.04)。【結論】ゾレドロン酸投与によって腎機能低下を認める症例があり、ゾレドロン酸のRDI低下の一因となっている。ゾレドロン酸での腎機能低下は可逆的なものもあり、デノスマブ変更後に腎機能改善例を認めた。

キーワード

臓器別:腎・尿路・膀胱

手法別:支持療法

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