演題抄録

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開催概要
開催回
第53回・2015年・京都
 

腎盂尿管腫瘍術後の浸潤性膀胱癌発生に寄与する因子の検討

演題番号 : WS44-2

[筆頭演者]
室宮 泰人:1 
[共同演者]
高木 敏男:1、飯塚 淳平:1、奥見 雅由:1、橋本 恭伸:1、近藤 恒徳:1、石田 英樹:1、田邉 一成:1

1:東京女子医科大学病院泌尿器科

 

【緒言】
上部尿路の尿路上皮癌は局所の浸潤、遠隔転移の他に約40%の症例で術後膀胱内再発という形で進展することが知られている。膀胱内再発が浸潤性膀胱癌である場合は膀胱全摘などの追加治療が必要となり患者のQOLは著しく失われる。当院で過去28年に経験した腎盂尿管全摘術を集計調査し、腎盂尿管全摘後の浸潤性膀胱癌発生に寄与する因子の検討をおこなった。
【対象と方法】
1987年から2014年までの間に施行された腎尿管全摘のうち、膀胱内再発の有無について追跡調査可能であった300例を対象とした。
性別、年齢、肉眼的血尿の有無、術前尿細胞診、腫瘍径、腫瘍個数、臨床的深達度、術前リンパ節転移の有無、リンパ節郭清の有無、細胞異形度、組織学的異形度について浸潤膀胱癌再発の因子となり得るかどうかについて解析を行った。
【結果】
患者背景は男性が198例(66.0%), 女性102例(34.0%). 手術時の平均年齢は76.4±6.49歳(中央値70歳)。膀胱再発は111例(37.0%)で認め、そのうちの浸潤性膀胱癌は23例であった。
年齢70歳以上、腫瘍径3cm以上、組織学的異形度が高い症例で有意差を持って浸潤性膀胱癌での再発が多い傾向であった。術前リンパ節転移の有無、細胞異形度は単変量解析では有意差を認めたが、多変量解析では有意差を認めなかった。(性別、肉眼的血尿の有無、術前尿細胞診、腫瘍個数、リンパ節郭清の有無は浸潤性膀胱癌発症に寄与していなかった。)
【結論】
高齢者、大きい腫瘍径、高い組織学的異型度が腎盂尿管癌術後の浸潤性膀胱癌に至る予測因子であった。

キーワード

臓器別:腎・尿路・膀胱

手法別:診断

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