演題抄録

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開催概要
開催回
第53回・2015年・京都
 

高齢者胃切除術合併症予測におけるClinical Frailty Scoreの有用性

演題番号 : WS37-1

[筆頭演者]
岩槻 政晃:1,2 
[共同演者]
田中 秀幸:2、大崎 敬之:2、山田 浩二:2、江藤 弘二郎:2、清水 健次:2、小川 克大:2、山村 謙介:2、尾崎 宜之:2、杉山 眞一:2、緒方 健一:2、土居 浩一:2、吉田 直矢:1、高森 啓史:2、馬場 秀夫:1

1:熊本大学大学院生命科学研究部消化器外科、2:社会福祉法人済生会熊本病院

 

【目的】高齢化とともに高齢者にも積極的に胃切除術を行う機会が増加し、術後合併症の予測および予防が重要である。Frailty(虚弱)は高齢者に見られる多臓器にわたる生理的予備能が低下し、adverse health outcomesを生じやすい病態である。本研究では80歳以上の超高齢者胃切除症例を対象に、術前のclinical frailty score (CFS)を算出し、術後合併症の予測に有用かを検討した。
【方法】2011年1月から2015年3月に当科で胃切除を施行した症例のうち80歳以上の73例を対象とした。CFSの他に術前評価が可能であるmodified Charlson Comorbidity Index (mCCI), Prognostic Nutrition index (PNI), modified Glasgow Prognostic Score (mGPS), CONUTなどのリスクスコアを算出し、術後合併症との相関関係を比較検討した。
【結果】平均年齢は83.4 (80-92)歳、胃全摘術19例(開腹12例/腹腔鏡7例)、幽門側胃切除54例(開腹30例/腹腔鏡24例)であった。術後合併症は12例(16.4%: Grade 1/2/3=1/7/4例)、術後在院死は0例であった。平均CFSは3.4点(1-7)であり、4点以上のfrailtyは32例(43.8%)に認めた。ROC曲線でAUC: 0.69, p=0.02、感度は75%、特異度は62.3%であった。Frailty有り群(F群)はFrailty無し群(N群)と比較し、有意に術後合併症が多く見られ、術後在院日数が長かった(p=0.02)。mCCI, PNI, mGPS, CONUTは術後合併症との相関は示さなかった。F群では、PNIやCONUTによる栄養評価において、N群と比較し有意に不良であった(p=0.04,0.02)。
【結論】CFSは職種を問わず、短時間の問診のみで簡便に評価が可能である。超高齢者の胃切除術において、術前からの術後合併症予測に有用である。

キーワード

臓器別:胃・十二指腸

手法別:チーム医療

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