演題抄録

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開催概要
開催回
第53回・2015年・京都
 

進行再発大腸癌に対するオキザリプラチン使用化学療法による好中球減少症の予測因子

演題番号 : WS36-2

[筆頭演者]
中川 和也:1 
[共同演者]
大田 貢由:1、山田 淳貴:1、加藤 綾:1、小笠原 康夫:1、諏訪 宏和:1、菅野 伸洋:1、樅山 将士:2、石部 敦士:2、渡邉 純:3、渡辺 一輝:4、市川 靖史:5、國崎 主税:1、遠藤 格:2

1:横浜市立大学附属市民総合医療センター消化器病センター外科、2:横浜市立大学大学院医学研究科消化器・腫瘍外科、3:国家公務員共済組合連合会横須賀共済病院外科、4:NTT東日本関東病院外科、5:横浜市立大学大学院医学研究科がん総合医科学

 

【背景・目的】化学療法時の好中球減少症は、発熱性好中球減少症(FN)に進展し、生命に関わる重篤な副作用である。しかし、進行再発大腸癌に対するオキザリプラチン使用化学療法による好中球減少症の予測因子に関しての報告はほとんどない。
【方法】当院で2013年4月から2015年3月までに進行再発大腸癌に対して、オキザリプラチンを含む化学療法を施行した150例を対象とした。副作用のGradeはCTCAE v4.0に準じた。Grade3、4の好中球減少、発熱性好中球減少の割合を明らかにし、Grade3以上の好中球減少の予測因子について検討した。検討項目には年齢、性別などの患者因子、原発巣部位や肝転移の有無などの腫瘍因子、化学療法開始前の血液検査データを含めた。
【結果】150例の内訳は男性105例、女性45例であった。原発巣は結腸癌75例(50%)、直腸癌73例(49%)、虫垂癌2例(1%)であった。施行したレジメンはFOLFOX 55例、FOLFOX+ベバシズマブ(Bmab)36例、FOLFOX+パニツムマブ(Pmab) 36例、XELOX 6例、XELOX+Bmab 14例、その他3例であった。Grade3、4の好中球減少はそれぞれ29例(19%)、8例(5%)の計37例にみられた。うち、4例(11%)がFNとなり、1人は死亡した。
Grade3以上好中球減少の予測因子について単変量解析で検討すると、女性(odds:2.5、95%CI:1.1-5.3、p=0.02)、抗EGFR抗体薬不使用(odds:3.2、95%CI:1.1-10.0、p=0.04)、CRP<1.0mg/dL(odds:4.0、95%CI:1.3-11.1、p=0.01)、PNI>45.0(odds:3.4、95%CI:1.1-10.0、p=0.03)の4因子が選択された。
Grade4の好中球減少症の8例すべてで予測因子を3個以上満たしており、またFNの4例全例が予測因子の4個を満たしていた。すなわち全150例中で4因子を満たしたのは26例(17%)で、このうちGrade3、Grade4の好中球減少症がそれぞれ11例、3例であった。
【結語】女性、抗EGFR抗体薬不使用、CRP<1.0mg/dL、PNI>45.0の4因子すべてを有する場合にはFNの可能性が高く、予防的なG-CSF製剤の投与を考慮してもよいと思われた。

キーワード

臓器別:大腸・小腸

手法別:化学療法

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