演題抄録

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開催概要
開催回
第53回・2015年・京都
 

StageⅣ大腸癌一次治療におけるRAS/PIK3CA/BRAF遺伝子変異とbevacizumabの治療効果

演題番号 : WS31-6

[筆頭演者]
中山 厳馬:1 
[共同演者]
篠崎 英司:1、松島 知広:1、若槻 尊:1、小倉 真理子:1、市村 崇:1、尾阪 将人:1、高張 大亮:1、末永 光邦:1、陳 勁松:1、水沼 信之:1

1:公益財団法人がん研究会有明病院

 

【背景】KRAS/NRAS遺伝子変異は、抗EGFR抗体薬を用いた治療の負の効果予測因子と報告されている。PIK3CA/BRAF遺伝子変異も同様に抗EGFR抗体薬の負の効果予測因子であるとの報告があるが、bevacizumabを用いた全身化学療法の効果にRAS/PIK3CA/BRAF遺伝子変異が及ぼす影響についてはまだ十分に検証されていない。
【目的】切除不能転移性大腸癌の1次化学療法としてのbevacizumab併用化学療法の効果とRAS/PIK3CA/BRAF遺伝子変異の相関を検討した。
【対象・方法】2006年11月~2013年12月に当院で大腸癌と診断され、RAS/PIK3CA/BRAF遺伝子変異検査を行った1001例中、StageⅣ大腸癌1次化学療法としてbevacizumab併用療法を行った92例を対象に、PFSと遺伝子変異の有無、臨床病理学的因子との相関を後方視的に検討した。KRAS(exon2,3,4)/NRAS(exon2,3)/PIK3CA(exon9,20)/BRAF(exon15)遺伝子変異はLuminex®法を使い、KRAS (exon2)の変異はMEBGEN KRAS MutationDetection kit, それ以外の遺伝子変異はGENOSEARCHTM Mu-PACKをコンパニオン診断薬としてFFPEサンプルを用いて測定した。
【結果】年齢中央値:63歳(27-79歳),男:女=50:42,分化型:未分化型=59:13,結腸:直腸=69:23,FOLFOX:XELOX=36:52,同時性:異時性= 66 : 26,原発切除:非切除=71:21,KRAS(exon2)変異型:42例(45.7%), RAS変異型:47例(51.1%),PIK3CA変異型:9例(9.8%),BRAF変異型:8例(8.7%)であった。観察期間中央値:18.1か月,PFSの中央値は13.3か月(10.3-16.6)。単変量解析でPIK3CA (exon20)変異型、原発非切除、同時性転移、化学療法前CRP上昇(>0.5mg/dl)例で有意に効果不良であり、多変量解析ではRAS変異型、BRAF変異型、同時性転移が不良因子であった。
【結論】RAS遺伝子変異、BRAF遺伝子変異はBebacizumabを含む全身化学療法の一次治療における独立した負の効果予測因子である可能性がある。

キーワード

臓器別:大腸・小腸

手法別:化学療法

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