演題抄録

ワークショップ

開催概要
開催回
第53回・2015年・京都
 

nab-PTXとFEC100の術前化学療法の組織学的効果、biomarkerの変化、認容性の比較検討

演題番号 : WS28-5

[筆頭演者]
雫 真人:1 
[共同演者]
水野 豊:1、倉田 信彦:1、坂田 和規:1、末永 泰人:1、森 敏宏:1

1:市立四日市病院乳腺外科

 

【はじめに】乳癌に対する術前化学療法(以下NAC)はアンスラサイクリン系、タキサン系レジメンの順次投与が標準治療として行われ、最近nab-PTXを先行するGeparSepto trialにおいて有意にpCR 率を高めるとの報告がある。
【目的】FEC100からnab‑PTXの順次投与(以下FA群)、およびそのリバースレジメン(以下AF群)による組織学的効果、biomarkerの変化、認容性に関して比較検討した。
【対象と方法】 2012年1月以降にnab‑PTX、FEC100によるNACを行った26例。FA群が11例、AF群が15例。FA群のsubtypeはluminal like:4例、HER2 enriched:1例、TN:6例、AF群はluminal like:1例、HER2 enriched:6例、TN:8例。FA群はFEC100 をtriweekly, 4cycle後nab‑PTX 260mg/m2をtriweekly, 4 cycle順次投与し、AF群はnab‑PTX からFEC100 を順次投与した。またHER2陽性に対してはnab-PTXと同時にtrastuzumabを投与した。
【結果】奏効率はFA群:100%(CR:2例、PR:9例)、AF群は評価可能な14例で85.7%(CR:8例、PR:4例、SD:2例)であった。組織学的効果はFA群でGrade3を1例も認めないがAF群でGrade3を6例(43%)に認めた。治療前後のKi67 labeling indexの変化はFA群:57.1%→59.1%であったのに対して、AF群:43%→ 24%へと低下を認めた(p=0.084)。FEC100の相対的用量強度(RDI)はFA群:90.2% vs AF群:94.9%、nab-PTX のRDIはFA群:96.5% vs AF群:95.4%であった。Grade 3以上の有害事象はFA群でFEC100投与時の好中球減少、倦怠感、口内炎を18%、血管炎を27%に認めたが、AF群ではFEC100投与時の口内炎、嘔吐を7%に認めるのみであった。
【考察】nab-PTXからFEC100によるNACはFEC100のRDIを高く保ち、その結果組織学的効果やbiomarkerの変化にも影響し、かつ有害事象も少なく認容性が高いレジメンと考えた。

キーワード

臓器別:乳腺

手法別:化学療法

前へ戻る