演題抄録

ワークショップ

開催概要
開催回
第53回・2015年・京都
 

乳癌局所の免疫環境におけるPD-1/PD-L1抗原発現とその臨床的意義に関する検討

演題番号 : WS28-3

[筆頭演者]
岡部 実奈:1 
[共同演者]
唐 宇飛:1、岩熊 信高:1、三島 麻衣:1、竹中 美貴:1、関 直子:2、河原 明彦:2、鹿毛 政義:2、森田 道:3、山口 倫:3、伊東 恭悟:4、赤木 由人:1

1:久留米大学外科学講座、2:久留米大学先端癌治療研究センター、3:久留米大学医学部附属医療センター病理診断科、4:久留米大学がんワクチンセンター

 

【背景】癌局所免疫環境は腫瘍細胞増殖などに作用し、予後にも影響することが注目されてきた。
T細胞上にあるPD-1(programmed death 1)受容体は腫瘍細胞に発現するPD-L1(programmed cell death 1 ligand-1)と結合しT細胞の活性化を抑制し、免疫寛容を担うことが明らかになった。
今回、乳癌組織におけるPD-L1,PD-1発現と腫瘍内浸潤T細胞(TIL)発現を中心とした癌免疫環境の詳細な解析を行い、サブタイプ別の発現状況を検討した。
【対象・方法】1995~2005年までの病理組織学的検討可能であった浸潤性乳癌100手術例を対象とした。HE染色を行い、IHC法にて免疫組織学的解析を行った。使用した抗体の種類はPD-L1 (×200, EPR1161(2), Abcam, Cambridge, MA, USA), PD-1 (×200, NAT105, Abcam, Cambridge, MA, USA), CD3 (×300, LN10, Leica Microsystems, Newcastle, UK), CD8 (×200, 1A5, Leica Microsystems, Newcastle, UK), CD163 (×100, 10D6, Leica Microsystems, Newcastle, UK), and PTEN (×100, 6H2.1, DakoCytomation, Glostrup, Denmark)を使用した。腫瘍局所におけるPD-1、PD-L1、CD3、CD8、CD163、PTENの発現状況を検討した。
【結果】腫瘍部位と非腫瘍部位(間質)に分けて染色評価を行った。この100症例は27-84歳で平均57.8歳。サブタイプ別ではluminal type:56例、Her2 type:22例、Triple negative:22例であった。PD-1はTriple negativeにおいて、腫瘍部位に有意に高発現を認め、CD3,CD163はtriple negativeにおいて腫瘍部位・間質共に有意に高発現を認めた。CD8,PD-L1はサブタイプ別に発現の有意差は認めなかった。PTENはTriple negativeにおいて有意に発現が低かった。
【結語】乳癌組織局所において各種免疫因子が発現し、PD-1,CD3,CD163はtriple negative
などにおいて有意に高発現を認め、免疫的関与が示唆された。

キーワード

臓器別:乳腺

手法別:腫瘍免疫

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